研究課題/領域番号 |
11355023
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐伯 浩 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30001209)
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研究分担者 |
橘 治国 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90002021)
渡部 靖憲 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20292055)
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キーワード | 流氷 / 海氷 / 浮沈式アイスブーム / アイスジャム / 流体抵抗 / 数値シミュレーション / 海水交換 / 水質 |
研究概要 |
本年度は、以下の課題を明らかにした。 (1)浮沈式アイスブームの浮体部の実物大の模型を3個製作し、一昨年冬にサロマ湖内に設置した。1個は重複波の影響を受ける水底に、1個は進行波の影響を受ける水底に、他の1個は水面に浮かせた。水底の2個の浮体上面には通年砂の堆積がないことが確認され、また浮かべた浮体も結氷、降雪の影響を受けることなく、正常に機能することが確認された。 (2)浮体部の沈設、浮上の現状実験から、その性能は充分発揮できた。しかし、空気出し入れのパイプ径は20mm程度必要なことが明らかとなった。 (3)サロマ湖をモデルに、開水面状態、完全結氷状態、完全結氷でアイスブームで氷盤をトラップした状態の三条件で数値シミュレーションを行った。その結果、アイスブームでトラップした条件下では、海水交換量が開水面時に較べて20%程度減少することが確認された。 (4)湖内の流動については、現地では水域の50%に養殖施設が設置されていることから、それの流体抵抗をも考慮する必要が確認された。 (5)水質調査から、河口部では春の融雪期と夏期の降雨期に塩分量低下水域が拡大することが、確認された。
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