研究課題/領域番号 |
11355029
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高橋 英明 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70002201)
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研究分担者 |
相馬 道明 札幌エレクトロプレーティング工業(株), 品質管理リーダ(研究職)
坂入 正敏 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50280847)
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キーワード | アルミニウム / アノード酸化 / レーザー照射 / AFM加工 / プリント配線基板 / 金型 |
研究概要 |
1.レーザー照射/電解エッチングによる微細ピットの形成 アノード酸化皮膜に覆われたアルミニウムをNaCl溶液中に保持し、1)パルスNd-YAGレーザーを照射する、2)レーザー照射後にアノード分極を行う、3)レーザー照射を行いながらアノード分極する、の三つの方法により、アルミニウム板に微細のピットを任意の場所に形成することを試みた。その結果、1)の方法においては、直径数十μm、深さ200μmのピットを形成できるが、その形成速度は、比較的小さい、また2)および3)の方法では、半円球状のピットが形成されるが、3)の方法が形状のコントロールの点で優れていることを見出した。 2.レーザー照射/アノード酸化/皮膜溶解による微細溝の形成 バリヤー型アノード酸化皮膜に覆われたアルミニウムを硫酸溶液中に保持し、レーザービームを走査・照射したのち、アノード酸化を行い、レーザー照射部のみに多孔質アノード酸化皮膜を形成する。これを、リン算/クロム酸溶液中に浸漬して皮膜を溶解除去することにより、アルミニウム上に半径10μmの半円球状の溝を形成できることを見出した。 3.AFM加工による微細溝の形成と局部金属析出 薄いアノード酸化皮膜に覆われたアルミニウム試料を種々の溶液中に保持し、AFMプローブを試料に接触させて走査することにより、微細な溝を形成することを試み、溝の形成速度におよぼすプローブにかける力および溶液の組成・pHの影響を調べた。また、Cu^<2+>イオンを含む溶液中で同様な操作を行い、加工部への銅の析出挙動を調べた。 その結果、溝の形成速度は、力が大きいほど大きく、溶液の組成/pHに大きく依存すること、またCu^<2+>溶液中における加工中に加工部および加工部周囲にCuの析出が観察された。
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