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1999 年度 実績報告書

エンハンサートラップベクターを用いたシグナル応答遺伝子の探索とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 11357002
研究種目

基盤研究(A)

研究機関京都大学

研究代表者

野田 亮  京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30146708)

研究分担者 北山 仁志  京都大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30231286)
キーワード遺伝子発現 / エンハンサー・トラップ / シグナル伝達 / TGF-β
研究概要

我々の開発した新規リポーター/マーカーGBT(β-gal、bsd、HSV-tkの3者融合遺伝子)を、スプライス・アクセプター配列の下流につなぎ、エンハンサーを欠いた3'-LTRを持つレトロウイルスベクター(pROSA)に逆方向に挿入することによって、新たな遺伝子トラップ・ベクターを作成した。このベクターを、ヒト肺癌由来細胞株A549に導入し、TGF-β存在下でblasticidin-Sによる選択を行った後、TGF-β非存在下でganciclovirによる逆選択を行った。さらに、生存クローン中より、TGF-β存在下でX-gal染色が増強されるもの(TGF-β応答性トラップ・ライン)を22株単離した。これらの細胞中では、TGF-βによって発現誘導がかかる遺伝子の断片とGBTマーカーとの融合遺伝子が発現されていると考えられたため、5'-RACE法による細胞由来遺伝子断片の回収と構造解析を行った。その結果、既にTGF-β応答性が報告されている2種(EGF受容体、β1-integrin)を含む12種の既知遺伝子と10種の未知遺伝子が単離された。既知遺伝子の産物としては、増殖関連分子(EGF受容体、ribosomal protein S15a、hnRNP-K/tump、hNRP/NAP-1、lipocortin、U19HsnoRNA)、focal adhesion局在性タンパク質およびLIMドメイン・タンパク質(paxillin、paxillin-related LIM protein、ZNF185 LIM-domain protein、β1-integrin)、甲状腺ホルモンの作用に関与するタンパク質(pyruvate kinase、TRAM-1)が含まれていた。また興味深いことに、多くのTGF-β応答性トラップ・ラインが、フォルボール・エステルに対しても応答性を示し、インターフェロンγに対しては負の応答性を示すことが見出された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 秋山暢丈: "Identification of a series of TGF-β-responsive genes by retrovirus-mediated gene-trap screening"Molecular and Cellular Biology. (印刷中).

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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