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2000 年度 実績報告書

エンハンサートラップベクターを用いたシグナル応答遺伝子の探索とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 11357002
研究機関京都大学

研究代表者

野田 亮  京都大学, 医学研究科, 教授 (30146708)

研究分担者 北山 仁志  京都大学, 医学研究科, 助教授 (30231286)
キーワードエンハンサートラップ / TGF-beta / チオレドキシン / ブレオマイシン / X線 / NF-kB / Bax
研究概要

スプライス・アクセプター下流に3者融合マーカーGBT(beta-gal/blasticidin-S dea minase/HSV-tk)をつないだものを挿入したレトロウイルス・ベクターを構築し、これをヒト肺がん由来細胞株(A549)に感染させ、TGF-beta存在下でのみ高く発現する遺伝子の探索を行った。その結果、6個の新規遺伝子を含む15個の遺伝子が検出され、その内の一つTMXが、小胞体に局在する膜貫通型チオレドキシン様分子をコードする事を見出した。一方、radiomimeticであるブレオマイシンを利用した同様のスクリーニングにおいて、2GyのX線に応答する4個の候補遺伝子を検出した。構造解析の結果、そのうちの1つは、既にアポトーシス関連遺伝子として報告されているc-IAP2であることが分かった。そこで、c-IAP2遺伝子の上流プロモーター領域を単離し、ルシフェラーゼをレポーターとしたプロモーター解析を行ったところ、転写開始点より約200塩基上流に位置するNF-kB結合部位がX線への応答性に必要十分であることがわかった。この配列を4回反復させた人工プロモーターの下流にアポトーシス誘導遺伝子Baxをつないだベクターを作成し、これを導入したA549細胞をX線照射したところ、2Gyにおいて有意な細胞死誘導の増強効果が見られた。従って、本プロモーターは、放射線と組み合わせた遺伝子治療の開発に有用であると考えらた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 松尾禎之 ら: "Identifiaction of a novel thioredoxin-related transmembrane protein"J.Biol.Chem.. (in press).

  • [文献書誌] 上田俊彦 ら: "c-IAP2 is induced by ionizing radiation through NF-kB binidng sites"FEBS Lett.. 491. 40-44 (2001)

  • [文献書誌] 今村行雄 ら: "Roles of GABAergic inhibition and NMDA receptor subunits in the spatio-temporal integration in the cerebellar cortex of mice"Neurosci.Res.. 38. 289-301 (2000)

  • [文献書誌] 木下彩栄 ら: "Differential localization of septins in the mouse brain"J.Comp.Neurol.. 428. 223-239 (2000)

  • [文献書誌] 秋山暢丈 ら: "Identification of a series of TGF-beta-responsive genes by retrovirus-mediated gene trap screening"Mol.Cell.Biol.. 20. 3266-3273 (2000)

  • [文献書誌] 松本貴子 ら: "Transient overexpression of NGFI-A gene suppresses NGF-induced neurite outgrowth in PC12 cells"NeuroReport. 11. 1001-1005 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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