研究分担者 |
稲邑 清也 大阪大学, 医学部, 教授 (90203207)
長谷川 智之 北里大学, 医療衛生学部, 助手 (10276181)
池田 俊昭 北里大学, 医療衛生学部, 助教授 (00184424)
大澤 昌彦 住友電気工業(株), 大阪研究所・バイオメディカル研究部, 主幹
原内 一 大阪大学, 医学部, 助手 (20243256)
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研究概要 |
近年,遠隔医療を基本として在宅医療へも拡張し,それらの実現や試行に関する研究が増加しつつあるが,それらの研究は大規模な施設で,大規模な設備を必要としている。このため,実施施設に制限が生じ,在宅患者側にも相当な負担を強いられる。 本研究では高齢化や世帯人員の減少が進み,さらに少子化へと進む社会で,『安心して,どこでもだれでもが同じ医療サービスを受けられる,すなわち,地域格差のない医療サービスが受けられる』,ことを基本のシステム構築を目指している。この観点から,我々はこれまでにパーソナルコンピュータを利用して,医用画像と読影診断所見とのデジタル化・連結システムの構築を完了している(日本医学放射線学会誌,Vol.53,No.11,pp.1331-1339(1993))。この構築システムは読影に用いたデジタル画像をそのまま自動的にシェーマとして組み込み,必要な場合には読影画像中に注目点マークを追加して読影診断所見に組み込める(日本医用画像工学会誌,Vol.15,No.1,pp.27-34(1997))。また,イーサーネットを用いてシステム間の伝送も可能とし,短距離通信には簡易型の無線伝送メディアを利用しての伝送も可能となっている(日本医学放射線学会講演(1997.4)、北米放射線学会RSNA'96講演(1996.12))。 現在医用フィルムのデジタル化および診断所見や検査結果などの情報をデジタル化してデジタル医用画像と連結して表示するシステムの構築,ならびにイーサーネットを介してシステム間を伝送させるシステムの構築は終了している。すなわち,在宅医療に必要な情報伝送の実験システムの構築は終了している。 これらの構築システムを患者宅との情報伝送システムに組み込み,医用画像,患者情報や医師・患者の動画像を,施設と患者宅間で電話回線(ISDN)を介して伝送できるシステムを構築した。
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