研究分担者 |
中西 英之 京都大学, 大学院・情報学研究科, 学振特別研究員
八槇 博史 京都大学, 大学院・情報学研究科, 助手
石黒 浩 京都大学, 大学院・情報学研究科, 助教授 (10232282)
武田 英明 奈良先端科学技術大学院大学, 情報学研究科, 助教授 (80252831)
西田 豊明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70135531)
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研究概要 |
(1)コミュニティ知識共有支援システム ・個人知識端末: 従来研究で西田らが試作し,拡張を重ねてきた連想表現を用いた情報ベースCoMeMoを発展させて,ペン入力機能をもつ個人知識端末CoMeMo-Palmを市販の携帯型PC(WorkPad)上に実装した。CoMeMo-Palmでは,連想表現のグラフィックな表示と操作を手もとの端末上で行い,種々の通信手段を通して,パーソナルサーバー上の個人記憶ベースとデータの交換ができる。また,ユーザの興味や背景知識に基づいて状況依存の情報を提供する着用コンピューティングシステムの基本的な設計を行った。 ・コミュニティ知識ベース: 分身エージェントという考え方に基づいて,個人が開示した記憶を統合して,メンバー間の知識の相互関係を動的に表示するシステムCoMeMo-Communityを実現した。個人知識端末からの情報統合を可能にするために,個人知識ベース間でデータを交換するための共通フォーマットを設計し,実装した。以上に基づき,CoMeMo-Communityを用いた評価実験を行い,ユーザの自己開示の内容とプロセスに関する知見を得た。 (2)コミュニティ情報流通プロトコル ・要素技術の研究: コミュニティにおける情報流通を,マルチエージェントシステムにおける社会的インタラクションとして捉えて研究を行った。社会的インタラクションを支援するシステムを開発し,その評価を行った。また,様々な研究領域で行われていた情報流通の数理的解析に関する研究を,構造解析,動態解析の観点から体系化した。 ・プロトコルの抽出・モデル化: 学術コミュニティにおける情報流通の例として,本年度は国際ワークショップPRIMAの運営支援を行った。論文投稿者,査読者,プログラム委員の間で交わされたメールやWEBへのアクセスを解析し,エージェント間プロトコルを拡張有限状態機械でモデル化し記述した。このプロトコルの処理系をAgenTalkの設計をもとにXML言語とJavaを用いて開発した。
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