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2001 年度 実績報告書

次世代レーザー津波計測ネットワークシステムの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 11358005
研究機関東北大学

研究代表者

伊藤 弘昌  東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (20006274)

研究分担者 日野 亮太  東北大学, 大学院・理学研究科・地震・噴火予知研究観測センター, 助教授 (00241521)
今村 文彦  東北大学, 大学院・工学研究科・付属災害制御研究センター, 教授 (40213243)
中村 孝一郎  東北大学, 電気通信研究所, 助手 (40302236)
原 武文  (株)光電製作所, 特機本部, 研究員
土橋 孝治  沖電気工業(株)研究開発本部, 電子通信システム研究所, 主任研究員
キーワード水圧計 / 周波数帰還型レーザ / 光周波数領域リフレクトメトリ
研究概要

水圧計測器
光学式海底津波計(OBTM)は,光ファイバ水圧センサの光学長変化を周波数シフト帰還型(FSF)ファイバレーザによる光周波数量域リフレクトメトリ法を用いて計測した.センサのボビン材質は高圧下での弾性特性を考慮した結果,アルミニウム合金を採用した.長さ0.8kmの分散シフトファイバを巻線しエポキシ樹脂で固定した本センサの水圧感度は-2.34 10^<-11>/PAであった。FSFファイバレーザは利得媒質にエルビウム添加ファイバ(EDF)を用い1.55μmにて1mWの出力が得られた.ルビジウム原子発振器を用いてFSFファイバレーザ距離計測の計測精度10^<-9>を達成した.水圧計測精度は生データにおいて460Pa,これに移動平均処理を施して62Pa(波高質換算6.2mm)を達成し、津波警報に十分な計測精度を得た.
津波数値シミュレーション
2000年6月より発生した伊豆諸島三宅島の群発地震を式根島近海および神津島近海に設置した自己浮上式の水晶型OBTMにより8月20日より9月28日の期間測定した.水圧データより潮汐理論値と大気圧,経時変化によるドリフトを補正除去し,2点間の水圧測定値の差を算出したところ,測定開始時より9月2日までの期間に15.0±0.3hPa/monthの有意な水圧変動が得られた.各島の検潮所の上下変動とこの結果はよく一致した.さらに国土地理院のGPS観測網にて観測した地殻変動活動からNishimuraらが求めた地殻変動源モデルと比較したところ,OBTMが地殻の沈降と隆起による水圧変化を捉えていたことが判った.
また,逆転播手法解析により面的広がりである津波波源の推定を行った.これは2つのOBTMそれぞれについて津波の第一波の最高水位点およびゼロクロス点に対する波峰線を描き,その交点を波源域として推定するものである.今回,環太平洋を対象とした津波ネットワークについてシミュレーションした結果,ハワイ諸島周辺沖合にOBTMを追加することにより20%以内の誤差で波源を推定できることが判った.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 中村 孝一郎 他: "周波数シフト帰還型レーザによる光距離計測"電子情報学会論文誌C. 85・2. 64-71 (2001)

  • [文献書誌] R.Hino et al.: "Micro-tsunami from a local interplate earthquake detected by cabled offshore tsunami observation in northeastern Japan"Geophysical Research Letters. 28・18. 3533-3536 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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