研究課題/領域番号 |
11410011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
上村 忠男 東京外国語大学, 大学院・地域文化研究科, 教授 (70107829)
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研究分担者 |
今井 昭夫 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20203284)
岩崎 稔 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10201948)
西谷 修 東京外国語大学, 大学院・地域文化研究科, 教授 (20189286)
工藤 光一 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80255950)
相馬 保夫 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (90206673)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 記憶 / 歴史叙述 / 国民国家 / 戦争の記憶 / 植民地主義 / オーラルヒストリー / 沖縄 / コメモレイション |
研究概要 |
本研究プロジェクトでは、国民国家が、フランスの社会学者モーリス・アルブヴァクスの定義する「集合的記憶」を動員し組織することを通じて、ナショナル・アイデンティティーを形成しようとしてきたという事実に着目し、この「集合的記憶」の組織・動員という観点から捉えたときに見えてくる近代的な国民国家の特質を手がかりにして、現代における「国民国家の危機」の根源に迫り、ひいてはポスト国民主義の時代に向けての道を探ることを課題とした。プロジェクトの初年度は、当該テーマに関連する諸問題を「記憶術としての歴史叙述」、「国民国家と集合的記憶」、「戦争の記憶」という3つのトピックに整理して主に理論的な面での議論を進めた。2年目以降は、具体的な研究を深めるために、プロジェクト全体を沖縄(日本)、アジア・ヨーロッパの3つの部会に分けて研究を展開した。度重なる研究集会で沖縄や関西など国内各地の研究者と実り多い議論を重ねたのみならず、海外(アメリカ合衆国、オランダ、チェコ、ベトナム、韓国)からも研究者を招いてワークショップやシンポジウムを開催することを通じて、広く学界に問題提起をし大いに注目された。また「沖縄-映像と記憶」と題するヴィデオ上映会や「日本軍占領下のインドネシアの記憶」をテーマとした展覧会を開催して、多くの一般市民の関心も集めた。こうした活動の成果は、本研究プロジェクトの研究分担者の大半が所属する東京外国語大学海外事情研究所の紀要雑誌『Quadrante』の第2号(2000年3月刊)、第3号(2001年3月刊)、第4号(2002年3月刊)に公表してきた。
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