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1999 年度 実績報告書

西洋哲学史全体の統一的理解に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11410012
研究種目

基盤研究(B)

研究機関金沢大学

研究代表者

岡崎 文明  金沢大学, 教育学部, 教授 (20117005)

研究分担者 赤井 清晃  広島大学, 文学部, 助教授 (00294497)
伊集院 利明  愛知大学, 文学部, 助教授 (50319167)
三浦 要  十文字学園女子大学, 社会情報学部, 助教授 (20222317)
小浜 善信  神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (10124869)
菊地 伸二  名古屋柳城短期大学, 助教授 (60221909)
キーワード対立 / 論駁 / 現象学 / 他者 / 時間 / 自由 / 偶然性 / 意思
研究概要

西洋哲学史全体を統一的に理解することをテーマとして、本年度は『西洋哲学史』(昭和堂、1994)において既に提出された哲学史全体を俯瞰する原理(哲学史全体の区分原理と「理性」)を土台に、これまでの4年間の研究を整理し継続しながら、各自の担当分野においてその専門研究を深めた。具体的な結果は、本報告書に添付された「研究発表論文・図書」の目録に示されている。これらによると、各メンバーはそれぞれの担当分野において哲学史全体を視野に収める努力をなしつつ、自らの研究を進めている。ここでは、各立場から独自のテーマを、あるいは各テーマの哲学史的位置付けや意味付けを、さらには哲学史全体は如何に捉えられ理解されるかを、探求している。ここからどの立場が最良かという議論も出され得るであろうが、しかしこれには余り稔りがないように思われる。研究者自身の哲学に対する主体的な在り方が哲学史全体理解の基本を決めているからである。その意味でどれが最良の立場であるかというような研究観点はないともいえるであろう。これは現代哲学の考え方に沿っている。しかしだからといって哲学史観は恣意的であってもよいということはできない。各哲学史観の背後には歴史哲学があるからである。それゆえ今後は歴史哲学の課題も自覚的に視野に入れて研究を継続する必要があるであろう。
その他に、パソコンなど電子機器を導入し、遠隔地間の通信の役に立てることができた。また、不足しがちな研究資料もそれなりに入手できた。今後の研究の進展が期待される。

  • 研究成果

    (44件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (44件)

  • [文献書誌] 岡崎文明: "(1)近代科学と哲学-科学的世界観の構築性-"日本海重油汚染にみる総合的環境防災とリスクマネジメントに関する研究集会(京都大学防災研究所編)所収. 271-278 (1999)

  • [文献書誌] 三浦要: "禁じられた道---パルメニデスにおける探求の行方---"哲学研究(京都哲学会編). 567所収. 59-92 (1999)

  • [文献書誌] 三浦要: "ギリシア人は環境をどう見ていたか---初期ギリシア思想における自然観の内実と意義---"関西哲学会年報・アルケー(関西哲学会編). 7所収. 123-133 (1999)

  • [文献書誌] 三浦要: "すべてを聞いて学ぶがよい---パルメニデスにおける真理の「啓示」と「探求」---"現代思想(青土社刊). 27-9. 180-189 (1999)

  • [文献書誌] 三浦要: "ヘラクレイトスにおける「希望」と「探求」"『慶應義塾大学言語文化研究所紀要』. 31所収. 79-97 (1999)

  • [文献書誌] 三浦要: "ヘラクレイトスにおける対立者の一致"『社会情報論叢』(十文字学園女子大学紀要). 3所収. 1-16 (1999)

  • [文献書誌] 伊集院利明: "哲学の現実態序説-『饗宴』研究(その1)-"愛知大学文学論叢. 32所収. (2000)

  • [文献書誌] 伊集院利明: "哲学の原初的形態と技術"中部哲学会年報. 32所収. (2000)

  • [文献書誌] 伊集院利明: "ソクラテスは論駁法の役割をいかに理解したか-『メノン』篇再考-(その2)"愛知大学文学論叢. 118所収. 237-254 (1999)

  • [文献書誌] 伊集院利明: "ソクラテスは論駁法の役割をいかに理解したか-『メノン』篇再考-(その3)"愛知大学文学論駁. 119所収. 175-190 (1999)

  • [文献書誌] 赤井清晃: "アリストテレス『哲学について』(Fr.16 Ross)における「神」概念"西洋古典学研究(日本西洋古典学会誌). 48所収. 54-63 (2000)

  • [文献書誌] 赤井清晃: "Aristoteles De Philosophia Fr.13a Rossの問題--アリストテレス『哲学について』再考"広島大学文学部紀要. 59所収. 1-9 (1999)

  • [文献書誌] 赤井清晃: "ペイラ(吟味)とエレンコス(論駁)--アリストテレスにおけるディアレクティケーの問題"ヘーゲル学報(京都ヘーゲル読書会編). 4所収. 85-110 (1999)

  • [文献書誌] 赤井清晃: "アリストテレス『分析論前書』B25におけるアパゴーゲーについて"シンポジオン(復刊44号第2分冊、広島大学文学部哲学研究室編). 13-23所収. (1999)

  • [文献書誌] 赤井清晃: "初期アリストテレスにおける「プシューケー」論"広島大学文学部紀要. (58巻特輯号I)所収. 1-82 (1998)

  • [文献書誌] 赤井清晃: "アリストテレス『哲学について』Fr.26における「神」の概念--キケロによる資料に基づいて--"京都大学古代哲学研究室紀要. (8巻)所収. 36-47 (1998)

  • [文献書誌] 菊地伸二: "アウグステイヌスにおける「意思の自由」-『自由意思論』を中心に-"名古屋柳城短期大学紀要. 21所収. 99-109 (1999)

  • [文献書誌] 菊地伸二: "アウグステイヌスと創世記注解"ヴィア・メディア. 3(ウイリアムス神学館編)所収. 17-33 (2000)

  • [文献書誌] 塩路憲一: "差異と臨在-クザーヌス晩年の思想-『テオリアの最高段階について』を中心として"クザーヌス研究. 4所収. (1999)

  • [文献書誌] 一ノ瀬正樹: "Masaki Ichinose,"Of Contingency,""Philosophical Studies vol. XVII, Department of Philosophy, Graduate School of Humanities and Society, The University of Tokyo,. 1-13. (1999)

  • [文献書誌] 一ノ瀬正樹: "音楽化された認識論に向けて"感覚の現象学(白菁社)所収. 163-196 (1999)

  • [文献書誌] 加藤泰史: "カントの《Uebertragungstheorie》と他者の問題"理想. 663所収. 44-58 (1999)

  • [文献書誌] 加藤泰史: "「観念論論駁」のコンテクスト"超越論的批判の理論(カント研究会編)所収. 104-130 (1999)

  • [文献書誌] 杉田正樹: "On the Phenomenon of Questioning, Phenomenology"Japanese and American Perspectives, edited by Burt C.Hopkins. Chapter 12. 233-244 (1999)

  • [文献書誌] 杉田正樹: "第2部 うその哲学"うその自己分析-虚感の時代を生きる(共著)所収. (1999)

  • [文献書誌] 杉田正樹: "ハイデガーとヘーゲル-「存在は無である」をめぐって"対話に立つハイデガー(理想社)所収. (1999)

  • [文献書誌] 杉田正樹: "日本人論の落とし穴-加藤周一『日本社会・文化の基本的特徴』を読む"関東学院大学文学部紀要. 83所収. 135-156 (1999)

  • [文献書誌] 杉田正樹: "倫理学会シンポジュウム『責任のありか』をめぐって"関東学院大学文学部紀要. 83所収. 221-232 (1998)

  • [文献書誌] 杉田正樹: "シューマッハー・カレッジで考えたこと"関東学院大学文学部紀要. 84所収. 17-49 (1998)

  • [文献書誌] 杉田正樹: "鳥は自由に鳴いているか"関東学院大学文学部紀要. 84所収. 316-334 (1999)

  • [文献書誌] 杉田正樹: "異文化理解の哲学的側面-私の異文化論"関東学院大学文学部紀要. 87所収. (1999)

  • [文献書誌] 杉田正樹: "情報社会の彼方1999"日本淋漓学会 大会報告集. 1999年号所収. 64-70

  • [文献書誌] 須藤訓任: "対立の転轍--ユートピアン、ローティ"思想(岩波書店). 909所収. 25-45 (2000)

  • [文献書誌] 谷徹: "直接性への回帰(生の哲学と現象学)"<知>の新たな展開(ミネルヴァ書房)所収. 142-160 (1999)

  • [文献書誌] 谷徹: "感覚と記号の形而上学"『感覚-世界の境界線-』(白菁社)所収. 121-143 (1999)

  • [文献書誌] 谷徹: ""Phenomenologie und Metaphysik der Natur,""Phaenomenologie der Natur, (Verlag Karl Alber). 77-89 (1999)

  • [文献書誌] 谷徹: "現象学と形而上学"『思索』(東北大学哲学研究会). 32所収. 23-48 (1999)

  • [文献書誌] 古田智久: "観察文をめぐる二つの観点---近位説と遠位説---"精神科学38所収. 23-48 (1999)

  • [文献書誌] 柏崎達也: "行為と進行形表現"年報人間科学. 20-1所収. 15-42 (1999)

  • [文献書誌] 柏崎達也: "時間に関してオズマ問題は存在しないか"哲学の探求. 27所収. (1999)

  • [文献書誌] 田中敏彦: "様々な他者-ドゥルーズの他者論をめぐって"『神戸外大論叢』. 50-4所収. (1999)

  • [文献書誌] 渋谷克美: "オッカム『大論理学』註解II"創文社. 335 (2000)

  • [文献書誌] 渋谷克美: "オッカム『大論理学』註解I"創文社. (1999)

  • [文献書誌] 須藤訓任: "『ニーチェ--<永却回帰>という迷宮』"講談社. 266 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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