研究課題/領域番号 |
11410012
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
岡崎 文明 金沢大学, 教育学部, 教授 (20117005)
|
研究分担者 |
赤井 清晃 広島大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (00294497)
柏端 達也 千葉大学, 文学部, 助教授 (80263193)
一ノ瀬 正樹 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (20232407)
杉田 正樹 関東学院大学, 文学部, 教授 (70130937)
谷 徹 城西国際大学, 人文学部, 助教授 (40188371)
|
キーワード | 哲学史観 / 時代区分 / 意識 / 主観 / 自然 / 存在 / ノイラートの船 / 超越論的 |
研究概要 |
本年度も計画にしたがって研究を進めた。本年度春には第15回研究会を、秋には第16回研究会を夫々開催し「2600年の西洋哲学史全体の時代枠組」を探究した。その成果は裏面の業績表に挙げられたものの他に、1冊の研究書『西洋哲学史観と時代区分』として来年度に公刊の予定である(目下、「平成14年度研究成果公開促進費・学術書刊行」に申請中)。 ここでは「西洋哲学史の再構築」を目指して、西洋哲学史全体の時代区分について研究をなした。その結果、まず、ドイツ系の哲学史家の哲学史観は哲学史の全時代を古代、中世、近世の3区分する哲学史観(ヘーゲル、ヴィンデルバント等)、また、それに現代を加えて4区分する哲学史観(ヒルシュベルガー等)があり、英国、米国、フランスの哲学史観では古代、中世、近代という3区分説が標準的であった(コプルストン、ブレイエ、ジルソン、ラッセル等)。この中でも客観的態度を保った哲学史家から独自の哲学史観から哲学史全体を眺めて主体的に記述している哲学史家まで様々な立場の差異が見られた。 この他にそもそも哲学史に中心的な関心を持たない一群の哲学者があったが、それは独自の哲学的立場を持ち、通常の教科書的な哲学史観を持たない哲学者である。それはショーペンハゥアー、ニーチェ、ハイデガー、ホワイトヘッド、ローティーなどの独創的な思想家である。 これらの哲学者、哲学史家の哲学史観の時代区分を調べ、2600年の西洋哲学史全体の時代枠組について現在分かる範囲で明らかにしたが、これは、我々の研究目標である哲学史再構築に向けて重要な1stepである。
|