研究課題
基盤研究(B)
本研究は、近代以降のわが国における日本音楽にかかわる研究の足跡を、データベースとそれに基づく分野別の研究史によって俯瞰しようとした試みである。基礎資料となる日本音楽研究データベースについては、平成11年度よりデータの選定基準・分類法の検討、データベース設計と試作業をへて、最終年度までに総数で約2万件に上るデータを集積した。平成13年度には、データベースの完成にむけ、入力データの校正・重複データの削除・全体の統一調整などを行った。その上で、課題のもう一つの柱である研究史の叙述方法・論点等について検討を行い、分野別に担当者を決めて近代以降の日本音楽研究に関する研究史を執筆し、データベースと併せて研究報告書を作成した。3年にわたる研究により、日本音楽研究が成立した明治期以降2001年に至る時期の研究の展開をこれまでにない規模で具体的に跡づけることができ、今後の新たな日本音楽研究進展のための基礎資料が作成できたと考える。