研究概要 |
森谷宇一は、研究の統括をおこなうとともに、古代弁論術の理論的体系性に関する研究をおこなった。また、古代弁論術の理論的体系性を究明し、J.Martin, Antike Rhetorik. Technik und MethodeやH.Lausberg, Handbuch der literalischen Rhetorik. Eine Grundlegung der Literaturwissenschaftなどを援用して、古代弁論術の理論体系中の諸概念の文芸学への適用可能性に関する研究をおこなった。さらに、古代弁論術の専門的な用語の目本語訳に取り組んだ。 加藤浩は、ヘレニズム・ローマ時代の弁論術に関する歴史的研究をおこなった。とくに、ギリシア、ヘレニズム・ローマ時代の弁論術の歴史的研究のために不可欠の文献を収集するとともに、キケロの弁論術理論書の翻訳をおこない、クインティリアヌスの『弁論術』におけるフーマーニタースの研究を深化させた。さらに、ヘレニズム・ローマ時代における弁論術に関する包括的総体的な研究に取り組んだ。 渡辺浩司は、ギリシア時代の弁論術に関する歴史的研究をおこなった。とくに、ギリシア、ヘレニズム・ローマ時代の弁論術の歴史的研究のために不可欠の文献を収集するとともに、ギリシアにおける弁論術の起源、成立、展開に関する研究をおこない、さらにアリストテレスの『弁論術』と『詩学』との関連性に関して研究を深化させた。
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