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2001 年度 実績報告書

文化特異的感情意識構造と「恥」の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11410038
研究機関大阪学院大学

研究代表者

荘厳 舜哉  大阪学院大学, 経済学部, 教授 (10121732)

研究分担者 竹内 伸宜  神戸海星女子学院大学, 文学部, 助教授 (80216853)
亀島 信也  関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 教授 (90241108)
古川 義和  鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 教授 (10083388)
藤村 邦彦  大阪人間科学大学, 人間環境専科, 教授
坂井 明子  美作女子大学, 家政学部, 専任講師 (80299247)
キーワード感情意識構造 / 恥 / 山村・平野部・都市 / 世代 / 自己の延長方向 / 個人主義・集団主義 / 生態学的環境と生産構造
研究概要

今年度で地方におけるフィールド調査が一応終了した。計画書に記載したように,調査値は平成ll年度が静岡県水窪町,12年度が山形県鶴岡市,13年度が鹿児島県日吉町であった。それぞれの地域は山村で畑作,平野部で稲作,両方の生産構造が見られる地域で,かつ,日本列島の南,中部,北に位置している。
集められた資料は,恥の意識構造(60項目),感情意識構造(100項目),セルフの構造(30項目),それに人間の生き方に関する基本調査(聞き取り・質問紙併用)の4種類であった。また,人間の生き方以外の3種類の質問紙調査は,都市部のサラリーマン・主婦,および学生にもおこなわれており,14年度に総合的な解析がなされる予定である。インフォーマントに対しては毎回,調査リポートを送っており,水窪町に対しては既に3回,鶴岡市に対しては2回,日吉町に対しては今回初めての報告書を送付した。分析された質問紙は,感情意識構造100項目である。
調査地は,(1)生産構造のあり方,(2)地域文化が伝承されているという2点を基準に選定されたが,生産構造の違いが住民の意識構造に反映されていることが明らかになった。
例えば山村畑作地帯の住民は他者に対して親和的であり,逆に水田稲作地帯住民は排他的であった。日吉町住人は両者の中間に来ることが多かったが,例外は家族に関する項目であった。日吉町住民には家族のまとまりを強調する意識が非常に強かった。
薩摩人の気質からか,くよくよ思い悩まないという項目にも,他地域に比較して高い評定が与えられた。要するに諦めやすいということであるが,明治精神の骨格が薩摩人によって形成されたことを思うと面白い結果であった。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2013-10-03  

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