研究課題/領域番号 |
11410040
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
伊藤 直哉 北海道大学, 大学院・国際広報メディア研究科, 助教授 (60261228)
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研究分担者 |
矢口 祐人 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (00271700)
遠藤 乾 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (00281775)
尾崎 一郎 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (00233510)
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キーワード | 異文化コミュニケーション / エスニシティ / 法制度 / 言語政策 / 異文化間対立 / 紛争解決 / エスニック・グループ |
研究概要 |
本年度は、前年度の資料収集・分析・蓄積に引き続き以下の点を明らかにし、本研究の総括とした。 (1)EUのエスニシティ問題とその対応政策、評価、問題点 (2)フランスにおけるエスニシティ問題とその対応政策、評価、問題点 (3)ベルギーにおけるエスニシティ問題とその対応政策、評価、問題点 (4)カナダにおけるエスニシティ問題とその対応政策、評価、問題点 (5)ハワイにおけるエスニシティ問題とその対応政策、評価、問題点 (6)コミュニティと公共性に関する対応政策、評価、問題点 (6)国際機関の紛争処理システムに関する、評価、問題点 前年度に得られた知見のうち、エスニック・グループの価値観、規範意識、および法的地位の差異に起因する法運動・法適用・法使用に関わるものをとりあげ、エスニシティ問題の法的処理の限界と可能性について、理論的に探究された。具体的には米国やEUで顕著なように、異文化集団間の唯一の対話装置となっている「国家法システム」の機能とその限界に関する理論的解明が行われた。内容としては、異なるエスニック・グループに属する行為者間に発生する紛争(例えば交通事故、ヘイト・クライム、教育格差、賃金格差等、待遇格差)の解決のために、国家法システムがどのような機能を提示出来ているか(またいないか)が検証され、それが原理的問題なのか技術的問題にすぎないか法社会学的に総括された。
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