研究課題/領域番号 |
11410048
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
神田 嘉延 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (40117495)
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研究分担者 |
玉井 康之 北海道教育大学, 釧路文教育学部, 助教授 (60227262)
枚田 邦宏 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (50222245)
狩野 浩二 鹿児島大学, 教育学部, 助教授 (90280304)
恒吉 紀寿 北九州市立大学, 文学部, 助教授 (20285456)
朝岡 幸彦 東京農工大学, 農学部, 助教授 (60201886)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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キーワード | 離島 / 赤土問題 / 自然の権利 / 環境保全型地域社会 / 環境学習 / 干潟の開発問題 / 地域の自立的発展 / 奄美・沖縄 |
研究概要 |
本研究は、離島・僻地における環境問題の現状をふまえながら、持続可能な地域自立発展の理論を実証的に奄美と沖縄を対象にして、明らかにしたものである。自然条件のもろい離島社会において、自然のなかで生きてきた人々の暮らしを環境保全型地域社会との関係で住民の自立発展の意識を探った。 離島における地域経済発展の困難性や所得格差の拡大のなかで、公共事業による開発依存の志向は強くある。奄美と沖縄における赤土問題、地下水汚染問題、干潟問題は、離島における自然条件のもろさの特殊性をあらわしている。本研究では、離島における自然生態系の環境保全的役割の重要性を地域経済構造との関係で明らかにした。沖縄の基地問題は、公共事業と環境保全の問題が鋭くあらわれた。公共事業依存による開発が地域資源、地域文化、地域人材を活用していこうとする自立発展を阻害していくのである。 本研究では、地域自立発展によって、むらづくり日本1になった沖永良部島の集落事例を分析した。この結果は、地域資源を大切にして、個人としてではなく、地域の力になる人づくりに大きな力を注いできたことが明らかになった。また、それは、閉鎖主義ではなく、積極的に外部との交流、市場の研究をすることによって高い所得をあげているのである。 この地域では、農業基盤整備などの公共事業の導入が他の奄美地域と比較して遅れていたのである。それは、地域資源を生かし、地域の環境保全を大切にしての地域づくりを展開したためである。地域自立発展は、環境保全条例、環境保全型農業推進条例を制定していく住民のエネルギーになっていく。 学校教育の総合学習や社会教育による環境学習のとりくみの先進的事例を本調査研究では、地域住民の環境保全のとりくみとの関係で構造的に明らかにした。
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