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2001 年度 研究成果報告書概要

家庭内暴力等からの緊急的保護を要する母・子への支援システム構築に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11410050
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関高崎経済大学

研究代表者

細井 雅生  高崎経済大学, 地域政策学部, 助教授 (40238746)

研究分担者 大宮 登  高崎経済大学, 地域政策学部, 教授 (80113281)
研究期間 (年度) 1999 – 2001
キーワードドメスティック・バイオレンス(DV) / 母子生活支援施設 / 緊急一時保護 / 家族ソーシャルワーク
研究概要

本研究は全国母子生活支援施設協議会の協力を得て実施した、全国293施設の悉皆調査(回答213施設、2974世帯、回収率72.2%)をもとに、当時、その緊急性が明らかとなりつつあった、暴力からの母子の緊急避難の実態解明ならびに課題析出を企図したものである。研究は施設の受け入れ準備体制、全利用者に占める緊急避難ケースの比率、その特徴的課題、支援効果を三つの調査からの分析を試みているが、明らかとなった主な課題は以下の通りである。まず、準備体制では、夜間の安全管理、支援体制いずれもきわめて不十分な人員配置のなかでぎりぎりの支援がなされていること、安全管理(保護)とプライバシー確保は現実的に両立がむずかしい要素が多く、様々な利用理由を持つ利用者への高いソーシャルワーク能力が要求されていることである。
また、緊急避難を利用理由とする利用者は、その入所時点から調査時点までに、婚姻関係、住民票の異動、生活費の確保など多くの部分で施設的支援による安定を取り戻していることが明らかとなったが、例えば、偽名の使用など、母親だけでなく、子どもの権利という観点からみて、やや長期的な見守りや助言を要する問題があること、また、多くの母子が実家家族等の理解を得ることが困難で、母子ともキンシップネットワークが分断されてしまっているという状況にあることが明らかとなったこと、が重要である。
基本的には施設に対する、人的、物的な整備が多く望まれているだけでなく、緊急期の支援における基本的な援助技術コンセプトとの開発、再構築ありきではない、母・子それぞれのアドボカシーを基本視点とする家族ソーシャルワーク理念の確立が急務であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 1999

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 母子生活支援施設における支援の現代的様相に関する調査研究2009

    • 著者名/発表者名
      細井雅生
    • 学会等名
      全国母子生活支援施設研究協議大会
    • 発表場所
      ホテルグリーンタワー幕張
    • 年月日
      2009-11-18
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] A Study on the Construction of Support System for Mother and her Children Who need the Protection from Domestic Violence-an interim report-1999

    • 著者名/発表者名
      Masao, Hosoi
    • 学会等名
      A meeting for presenting research of The Home for Supporting Mother and Children
    • 発表場所
      Hotel Green Tower Makuhari in Chiba-City
    • 年月日
      1999-11-18
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2011-06-18  

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