研究課題/領域番号 |
11410057
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 札幌国際大学 |
研究代表者 |
大山 信義 札幌国際大学, 人文・社会学部, 教授 (90001809)
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研究分担者 |
林 美枝子 札幌国際大学, 人文・社会学部, 助教授 (40295928)
森 雅人 札幌国際大学, 観光学部, 助教授 (10254731)
玉山 和夫 札幌国際大学, 人文・社会学部, 教授 (30295927)
飯田 俊郎 札幌国際大学, 人文・社会学部, 助教授 (60254736)
西脇 裕之 札幌国際大学, 人文・社会学部, 講師 (00254730)
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キーワード | 持続可能な環境 / コミュニティ / コミュニティの創発性 / 環境負荷効果 / 社会的ネットワーク |
研究概要 |
1.〈持続的な環境〉及び〈コミュニティの創発性〉の諸条件を探るため北海道釧路湿原(標茶町・鶴居村)、山形県朝日町、宮崎県椎葉村の3地域の調査を実施し、いづれも持続的な環境とコミュニティ形成の問題が現実の政策課題になっていることが分かった。 2.コミュニティのなかに生活共同と生活防衛の機能が存在することが、自然環境を守るうえで重要な要素である。釧路湿原におけるトラストサルン運動、朝日町のエコ・ミュージアム運動は官民学の社会的ネットワークの構築によって成り立っており、環境をテーマとしたコミュニティの再構築が進んでいる。 3.自然と共生するコミュニティは地域生活者の自然信仰に支えられている。釧路湿原塘路湖におけるトウロカイムの存在、朝日町における山岳信仰、椎葉村の神木の存在はいずれも歴史的に連帯性の強いコミュニティの形成に寄与してきた。 4.所与のコミュニティは過疎化などによる連帯基盤の弱体化が進んでいるが、生きる場所としてコミュニティには生活者の土地・環境に対する強いコミットメント(かかわり)と新たな自己組織性、すなわち自らの生活圏を再生しようとする創発効果がみられた。 5.地域の環境負荷効果については主観的評価法が有効であり、コミュニティの生活者・よそ者の双方で環境に対する高い価値評価をしていることを塘路地区で解明した。
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