研究課題
基盤研究(B)
戦国大名毛利氏関係史料、とりわけ多数の自筆書状を含む毛利元就文書が、質量ともに第一級の戦国大名文書であることは衆目の一致するところである。本研究は、元就文書を調査・収集し目録化することを当面の目標としつつ、最終的には歴史的・文学的・言語的観点から元就文書の文章表現の総体を多角的に究明することを目指した。研究期間内に山口県文書館に架蔵されている未刊史料、東京大学史料編纂所架蔵の影写本・写真帳、山口県史編さん室架蔵の写真帳などを重点的に調査するとともに、元就文書目録と元就文書語彙索引の作成のための作業(パソコンへの入力と語彙カードの作成)を学生アルバイトを動員して集中的に実施した。その結果、元就発給文書目録が完成し、研究成果報告書として刊行した。目録こは、判物772点、日付がある書状1889点、日付がない書状266点、総計2927点の元就発給文書を収録した。語彙索引については、文書目録の完成が遅れたため、語彙収集作業を年度内に完了することができなかったが、作業が終わり次第、索引を作成する予定である。また、元就文書の文章表現の背景としての教養・思想を明らかにするために、山口県文書館架蔵の毛利家旧蔵の蔵書目録等の調査を進め、その一部を研究成果報告書に翻刻・紹介した。
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