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2000 年度 実績報告書

ポストモンゴル期におけるアジア諸帝国に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11410100
研究機関(財)東洋文庫

研究代表者

志茂 碩敏  (財)東洋文庫, 研究部, 研究員 (80142058)

研究分担者 小野 浩  京都橘女子大学, 文学部, 教授 (40204250)
小山 皓一郎  北海道大学, 文学部, 教授 (00002163)
杉山 正明  京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00127094)
堀川 徹  京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (60108967)
キーワード中央ユーラシア / 遊牧部族連合 / 王族 / 姻族 / 御家人 / 擬制家族
研究概要

「野蛮で未開の遊牧民」という誤った、独善的な前提を排し、ペルシア語史料、漢文史料の字面の奥深くを刳り出し、以下のことを確認した。
1.北アジアに興ったトルコ系・モンゴル系遊牧・狩猟騎射戦士達の不断の南下と西進が中央ユーラシア史を展開させ、中国、中央アジア、西アジアに幾多の政権を成立させた。こうした騎射戦士達の活動の頂点に立つモンゴル帝国のユーラシア大陸東西に跨る支配は時代を大きく画し、ポストモンゴル期の諸国家を経て現在に直結する国家形成を促した。
2.従来の定説とは異り、遊牧民は極めて開化した存在であった。中国を支配した歴代王朝の支配者層の大部分が遊牧、狩猟騎射戦士とその後裔達であり、また、モンゴル帝国の支配者層は世界の歴史、地理に精通しており、大航海時代以後の知見とされる多くの事柄を既に熟知していた。
3.モンゴル帝国は王族チンギス・カン一門と麾下の遊牧諸部族の「御家人」達が連合した部族連合国家であり、チンギス一門とその擬制家族(姻族・義父・師父・養子・乳兄弟・譜代の家人)を輩出する特定部族が政権の中核を占め、一般部族と連合していた。モンゴル帝国の各王家(ウルス)の中核となる支配者層の構成は基本的には同様のものあった。
4.ポストモンゴル期の諸国家の多くが部族連合国家であり、モンゴル帝国を構成した諸部族や治下の諸部族が統廃合・再編されて部族連合を形成していた。モンゴル帝国時代の諸制度も数多く継承されていた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 志茂碩敏: "モンゴル帝国の支配と東西世界の交流"アジアの歴史と文化. 9. 105-119 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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