研究分担者 |
大嶋 誠 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (90108613)
新井 由紀夫 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助教授 (30193056)
朝治 啓三 関西大学, 文学部, 教授 (70151024)
宮城 徹 琉球大学, 法文学部, 助教授 (90258294)
直江 眞一 九州大学, 大学院・法学研究科, 教授 (10164112)
|
研究概要 |
1,本研究は,イギリスをはじめとする欧米諸国とわが国との学術交流が進展するなかで,従来以上に原史料に基づく精緻な実証研究が要請されている実状に鑑み,ヨーロッパの史資料とその分析技術に関するわが国の研究水準の高度化に寄与することを目的とする。具体的には,マニュスクリプトをはじめとする一次史資料を用いた実証研究を進め,それら史資料のもつ可能性と限界を明らかにすると共に,わが国における原史料の分析技術の水準向上をどのようにすれば図ることができるかを実践的な史資料の分析によって明示する。このような観点から研究を遂行し,本研究初年度として次のような成果を得た。 2,研究会を2回開催し,研究分担者を中心に,史料分析に関する次のような報告を得た。朝治啓三「アーミングフォード・ハンドレッドの陪審員」,澤田裕治「女性の法的地位-中世イギリスの寡婦産訴訟を中心として-」,宮前康司「12世紀末から13世紀初頭にかけてのケント=ファイン」,城戸照子「中世初期イタリアの農地契約」,宮城徹「アングロ・ノルマン期の所領経営と農民の隷属化」,北野かほる「ヘンリ5世期騒擾判例の動向」,森下園「中世イングランドの隠修者活動-14〜15世紀ノーリッジ市民の遺言状から-」。これらの報告に基づき,史料論を中心に活発な議論を展開した。 3,University of DurhamのRichard Britnell氏やFRHSのElisabeth A.Williams氏など海外の研究者に今回の研究について意見を聴取し,海外研究者との交流を一層深化する必要を認識した。 4,各研究分担者は各自の研究テーマに即した文献情報を蓄積しつつ,史料分析に着手した。
|