研究課題/領域番号 |
11410107
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
木下 尚子 熊本大学, 文学部, 教授 (70169910)
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研究分担者 |
杉井 健 熊本大学, 文学部, 助教授 (90263178)
小畑 弘己 熊本大学, 文学部, 助教授 (80274679)
甲元 眞之 熊本大学, 文学部, 教授 (70072717)
高宮 広土 札幌大学, 文化学部, 助教授 (40258752)
黒住 耐二 千葉県立中央博物館, 研究員 (80250140)
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キーワード | 6〜7世紀 / 琉球列島 / 国家形成 / 生産経済 / イネ / 鉄 / 貝符 / ムギ |
研究概要 |
1、ナガラ原東貝塚の第3次発掘調査を、2000年7月27日から8月10日まで、沖縄県伊江村で実施した。昨年度に引き続き貝集積遺構を検出、合わせて軟体動物、脊椎動物、植物の各依存体分析用コラムサンプリングを実施した。考古学的には、貝塚形成過程の復元に重点をおく調査を行なった。出土遺物で注目されるのは、鉄器破片と貝符である。 2、ナガラ原東貝塚の整理作業を行ない(平成12年9月〜12月)、調査結果を『熊本大学考古学研究室報告』第36集(平成13年3月31日発行予定)に収録した。貝塚形成過程の復元を試み、自然遺物依存体の分析結果を掲載した。植物依存体で、イネとともに、本年新たにムギが検出されたことも特記される。 3、研究会を開催した。植物種子、微小貝分析から、島内で穀物の栽培された可能性の高くないこと、またサンゴ礁内漁労による魚類に小型魚類の目立つことが指摘された。(平成12年8月4日) 4、研究発表をおこなった。代表者の木下がヤコウガイ交易に、甲元が初期農耕に関し、これまでの研究成果を発表した(平成12年10月20日)。木下は、開元通宝とヤコウガイが7〜9世紀の琉球列島において、中国への交易品であったことの検証を試みた。
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