研究課題/領域番号 |
11410113
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
飛田 良文 国際基督教大学, 比較文化研究科, 教授 (40000418)
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研究分担者 |
鈴木 庸子 国際基督教大学, 教養学部, 講師 (00216459)
ジョージ ベデル 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (30235808)
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キーワード | 外来語データベース / 外来語の表記 / 外来語の意味 / 外来語の語形変化 / 和製外来語 / 日本文化の西洋化 |
研究概要 |
幕末の開国から今日に至るまでの、日本語における外来語の受け入れとその定着の過程を明らかにする。そのため、外来語のデータベースを作成し、以下の観点について考察する。 外来語の導入期という観点からは、(1)外来語の表記、(2)外来語の意味について調査する。また、外来語の定着期という観点からは(1)表記の変遷、(2)意味の変化、(3)短縮による語形変化(4)和製外来語について考察する。さらに、外来語と翻訳語との共存という観点からは、(1)両者の共存、(2)両者の交替について明らかにする。 外来語の歴史、特に一語一語の歴史については、荒川惣兵衛著「角川外来語辞典」(昭和42刊)と飛田良文編「英米外来語の世界」(南雲堂 昭和56刊)があるだけで、後者の十数語のみの未開拓の分野である。したがって、語別の外来語用例集の作成は、日本で最初の試みであり、将来の歴史的外来語辞典への基盤となるものである。その外来語辞典の意味記述のためには、一語一語の表記、語形、意味の歴史が必要となり、その記述内容は、日本文化の西洋化、近代化の反映であり、言語からみる文化史として独創的な辞典の基礎となる研究である。 外来語史の研究は、歴史辞典の形で行われており、イギリスのOxford English Dictionaryはその代表的なものである。ODEに比較できるものは日本には存在しない。 平成11年度はデータベースの作成を行った。明治以降の文学作品1000点から採集した、外来語の用例カードのうち、ア行、カ行で始まる単語の用例を、データベースに入力した。データ件数は5万件である。
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