研究課題/領域番号 |
11410115
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
表 章 法政大学, 能楽研究所, 名誉教授 (20061004)
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研究分担者 |
竹本 幹夫 早稲田大学, 文学部, 教授 (90138181)
山中 玲子 法政大学, 能楽研究所, 教授 (60240058)
西野 春雄 法政大学, 文学部, 教授 (80061216)
表 きよし 国士舘大学, 21世紀アジア学部, 教授 (30214224)
橋本 朝生 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (30091838)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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キーワード | 能(のう) / 狂言(きょうげん) / 江戸時代(えどじだい) / 藩(はん) / 神事能(じんじのう) / 能番組(のうばんぐみ) |
研究概要 |
本研究は、能楽が現代にいたるまでの問に全国各地でどのように成長・発展したかを具体的に跡づけ地方能楽史の体系的な位置づけを行うことを最終的な目標として、(1)全国の地方諸藩の能楽資料の残存状況を調査し、(2)藩政日記中の演能記事、演出資料、演能記録等を可能な限り収集・整理し、(3)地方各都市における能楽の浸透の程度や演能の際の経済的基盤、役者確保の方法、技法の伝播の仕方など、様々な問題を具体的な資料によって跡づける作業を行ってきた。 その結果、資料収集の面では、予想通り各藩の藩政日記は能楽資料の宝庫であることが確認され、特に東北・北陸諸藩を中心に撮影・収集が進んだ。が、逆に、量があまりにも厖大なため、これらの大藩や江戸・京・大坂といった大都市の状況については全体を俯瞰する論をまとめるまでに至らず、基礎資料としての能楽関係記事年表や、個々の役者に関する考察等、一側面を切り取った論考を掲載することになった。一方、比較的資料が限られた小藩に関しては、調査・考察が行き届き、複数の都市について、まとまった研究成果を挙げることができた。その結果、江戸時代には大都市のみならず、地方の小都市においても、それなりに能楽への取り組みが行われていたこと、能の演じ手を確保するために他藩の役者に協力を仰いだり素人の教育を任せたりするシステムや、地方在住役者間のネットワークのようなものができていたことも、新たに判明した。 この他、名古屋の笛方役者、藤田六郎兵衛家蔵の能楽文書悉皆調査と撮影も、本研究の成果の一つであるが、これについては別途資料目録を作成すべく、準備中である。
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