研究分担者 |
村上 雄太郎 茨城大学, 工学部・共通講座, 助教授 (50239505)
ラマール クリスティーン 東京大学, 総合文化研究科, 助教授 (30240394)
木村 英樹 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (20153207)
楊 凱栄 東京大学, 総合文化研究科, 助教授 (00248543)
鷲尾 龍一 筑波大学, 現代語現代文化学系, 助教授 (90167099)
|
研究概要 |
今年度は7月と3月に研究会を開催し,7月はラマール,村上,3月は星,生越が取り組んでいるテーマについて研究発表を行い,意見交換を行った。今年度後半には井上優(国立国語研究所)も研究協力者として参加した。さらに,各研究分担者は以下のような研究を進めた。木村は主として中国語のヴォイス研究に取り組み,とくに使役文や受身文および「把」構文について,それらの諸構文が,特定の意味特性をパラメータとして有機的かつ連続的に関連づけ得るものであること,それらは相互に連関関係を取り結びつつ全体として「ヴォイス構文」という一つのカテゴリーを構成するものであることを明らかにし,その成果を論文にまとめた。ラマールは中国河北方言についての研究成果を論文にまとめるとともに,第4回客家方言学会(中国・広東省梅州)で文末形式"正(とりあえず/先に…する)"について研究発表,さらに,中国広東省で現地調査を行った。村上はThe 5th International Symposium on Languages and Linguistics(ベトナム・ホーチミン)で日本語とベトナム語の助詞についての研究発表を行ったほか,筑波大学の研究会などで法助動詞や動詞について研究発表を行い,それを論文にまとめた。さらに,動詞から後置詞や接続助詞への文法化の現象についても研究を進めている。鷲尾は現代オランダ語と上代日本語における助動詞選択の現象を比較し,研究成果をCOE国際シンポジウムにおいて"Auxiliary Selection:A Universal Phenomenon"という演題で発表した。楊は疑問詞に関する研究を進め,The Seventh Conference on Modern Chinese Grammar(香港)においてその成果を発表したほか,中国語に関する論文を何編か執筆した。生越は朝鮮語のヴォイス,日本語と朝鮮語の名詞文について研究を進め,その成果を論文にまとめた。また,International Circle of Korean Linguistics(チェコ・プラハ)で朝鮮語の動詞の活用とその教育方法に関する発表を行った。
|