研究課題/領域番号 |
11410132
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大澤 吉博 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00107418)
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研究分担者 |
伊藤 徳也 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (10213068)
岡本 サエ 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (50012448)
竹内 信夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00107525)
古田島 洋介 明星大学, 日本文化学部, 助教授 (60211900)
菅原 克也 東京工業大学, 外国語研究教育センター, 助教授 (30171135)
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キーワード | 東アジア / 比較文学 / 文学史 / 文学ジャンル |
研究概要 |
本年度は、中国、韓国との学者と連絡を取り、国外学会に参加して、東アジア比較文学史の作成について打ち合わせをした。平成11年8月15日、中国、成都で行われた第6回中国比較文学会学会、および同10月15日韓国・ソウルで行われた東アジア比較文学史会議等では、本研究代表者・分担者が関連する発表をした。その口頭発表、特に英語発表は英語母語学者の校閲を経た後、現在進行中の東アジア比較文学史第2巻に、中国人・韓国人学者との原稿とともに掲載される予定である。現在はその校閲の最中である。現在進行中の巻は近代を扱ったものであるが、その後予定されている巻としては、古代を扱った第1巻と理論を中心とする第3巻とが決められており、その編集も同時進行で始まっている。来年度は、本年度の研究を踏まえ、東アジアにおける文学概念の再検討を行う予定である。特にジャンルの問題は、これまで西洋文学の概念を無批判に東アジア文学に適用してきた感があり、それを根本的に改める必要がある。今回の研究であきらかになったことは、西洋文学で文学としてはマージナルな領域とされるもの、例えば、随筆などが東アジアでは重要な領域であって、そうした東アジア文学の特色を明示するためには根本的な文学概念の組み替えが必要になってきているという認識であった。 来年度は以上の知見を踏まえて、いくつかの文学ジャンルにおける東アジア文学の特色を探りたい。現在、研究代表者、研究分担者で検討している研究分野は、上に記したように、随筆というジャンルである。来年度は、東アジアにおける随筆ジャンルの差異と類似というテーマで、中国・韓国の学者と討議することで、さらに知見を深める予定である。
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