| 研究課題/領域番号 |
11420018
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 研究機関 | 成蹊大学 |
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研究代表者 |
加藤 節 成蹊大学, 法学部, 教授 (50054375)
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| 研究分担者 |
亀嶋 庸一 成蹊大学, 法学部, 教授 (60186012)
富田 武 成蹊大学, 法学部, 教授 (10207607)
西崎 文子 成蹊大学, 法学部, 教授 (60237691)
藤原 帰一 東京大学, 法学部, 教授 (90173484)
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| キーワード | 内戦 / 国民国家 / 民族 / 階級 / 宗教戦争 / 暴力 / イデオロギー / 兄弟間の戦争 |
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| 研究概要 |
近年、「内戦」が、冷戦終結後の世界における戦争の新たな形態として頻発し、ひとびとの注目を浴びている。しかし、ふりかえってみると、二十世紀全体が、すぐれて「内戦」の世紀でもあった。ロシア革命に続く内戦からユーゴ内戦に至るまで、今世紀は「内戦」を構造的に反復し続けてきたからである。この研究プロジェクトは、二十世紀論の一環として、今世紀が、なぜ、そのように「内戦」を構造的に反復し続けてきたかを、多様な領域を専門とする政治学者の共同研究によって解明することを目的として発足した。二年計画のうちの初年度に当たる本年は、一方で、各自が分担するテーマにそって、資料分析を中心に独自に研究を深めるとともに、他方で、研究合宿を含めて数度にわたる集中討議のための研究会を行い、「内戦」への一般的な接近視覚の獲得に努めた。その結果、「内戦」とは、一般的に政治社会の共同体性の暴力的な解体現象として理解できること、そして二十世紀に至る近代世界における「内戦」は、領域国家としての国民国家の共同体性が、宗教、階級、民族、イデオロギーといった人間を差異化し分極させ敵対させる要因によって崩壊した時点で生じたことが確認された。その意味で、近代世界における「内戦」を分析する場合、第一にネイションという概念によって共同体性を維持してきた国民国家という特異な国家の特質に、そして第二に、その国民国家の同質性を解体し、暴力的対立を引き起こした要因に注目することが不可欠であり、今後の各人の研究も、以上の二点を基本的な共通了解として進めることにした。その研究成果はすべて、本年十二月に日本政治学会の年報に発表される予定である。
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