研究課題/領域番号 |
11430001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
若杉 隆平 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (80191716)
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研究分担者 |
秋山 太郎 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (40167854)
加納 悟 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (50114971)
國府田 桂一 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (60186616)
塩路 悦朗 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (50301180)
古澤 泰治 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (80272095)
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キーワード | 国際貿易 / 経済成長 / イノベーション / 経済統合 / WTO / 直接投資 / 失業率 |
研究概要 |
(1)近年の経済成長論の文献において理論的・実証的に明らかにされた国際貿易と経済成長の関係を研究した。そしてこの成果を含めより包括的に最近の経済成長に関する実証研究をサーベイした論文を執筆した。また、パネル・データを用いた動学的モデルの推定に関する研究を進め、日本における社会資本と経済成長の関連を実証的に明らかにした論文を著した。 (2)WTOの枠内で行われる自由貿易地帯や関税同盟のような経済統合は、APECなどの開放的経済統合とが、域内国都と域外国に対して異なる関税率を設定できること、対象品目を限定できるという二つの特徴を備えていることに注目し、域内国内での貿易量が大きいほど開放的経済統合が先行されやすくなるという結果を得ている。 (3)アジア諸国の直接投資流入と技術輸輸入が生産性の上昇にどのように影響を与えているのかを分析した。直接投資流入は生産性上昇に正の影響を与えるが、その効果はASEAN諸国よりNIIES諸国の方が大きく、経済の発展段階の高さが直接投資による技術波及効果を加速させることが分かった。また、技術輸入は直接投資に比べると成長の源泉としての効果は否かは不明であること、また発展段階の際が技術輸入の成長への効果に影響を及ぼすかどうかについては明確な影響は得られなかった。 (4)労働市場において効率賃金仮説が成立している内生的成長モデルを分析し、経済成長と失業の関係についての分析を行った。恒常成長経路における成長率の上昇させるようなパラメーターの変化が生じたときに、恒常成長経路における失業率は上昇する場合も下落する場合もあり、失業率と成長率の相関は負にも正にもなりうる可能性があることが示された。
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