研究概要 |
平成13年度研究実施計画の目標とその到達状況は以下の通りである。 1.前年度に引き続き、センサス個票連結結果の分析を進め、製鉄業の展開と人口移動・労働市場、建設都市ミドルズブロウの都市拡大と市制の発展、財政基盤の整備について、統計指標の分析、記述史料・文献の調査を基に、「イギリス近代都市の一類型-製鉄工業都市ミドルズブロウ-」(別紙「研究発表」参照)。 2.平成13年5月に、イギリス人研究補助者に依頼してあった1871年センサス個票のインプットが完了し、平成12年度と同じく、Kingston University, Center for Local History Studiesに1861〜1871年のセンサス個票連結作業を依頼した。費用は謝金から支出し、連結結果を同年9月に入手した。 3.ミドルズブロウにおける1851〜1861年の人口移動の特徴、製鉄工業の急展開に伴う労働条件・居住環境の悪化が住民に健康に与える影響、この地域の篤志総合病院患者の罹患率、疾病の種類、年齢・性別構成、資金調達の方法などについて、イギリスの2大学において、以下のような報告を行った。 (1)'Labour migration and the making of Victorian Middlesbrough', Seminar at Kingston University, The Centre for Local History Studies, 平成13年10月3日 (2)'Urban morbidity in Middlesbrough in the 19^<th> century as viewed from the North Ormesby Hospital Case Books', Workshop on The Health of Teesside 1850-1950, University of Teesside, 平成13年10月8日 4.収集した関連文献、史料に基づいて、近代イギリスにおける人口移動に関する研究動向を回顧し、その結果を2つの学術論文(「センサス個票から見た近代イギリスの人口移動」、「近代イギリスの人口移動:最近における研究動向-プーリー・ウィザーズ・マクレイルドの著作に寄せて-」としてまとめた((別紙「研究発表」参照)。
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