研究課題/領域番号 |
11430026
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研究機関 | 文京学院大学 |
研究代表者 |
岡本 康雄 文京学院大学, 経営学部, 教授 (50012109)
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研究分担者 |
新宅 純二郎 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (00216219)
桑田 耕太郎 東京都立大学, 経済学部, 教授 (50186558)
玉木 欽也 青山学院大学, 経営学部, 教授 (40188420)
周佐 喜和 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (50216149)
ちょ 斗燮 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教授 (20262834)
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キーワード | (部品)モジュラー化 / 米国エレクトロニクス産業の再生 / 韓国・台湾企業の競争力の急速な拡大 / 中国の家電生産部門の成長 / 日本起業の垂直的分業システムの問題 / 機能関連繋を強めるSCMの必要 / EMSの活用とEMS化 / 海外拠点の戦略的活用 |
研究概要 |
われわれは、日本の製造業を代表するものとして、エレクトロニクス産業と自動車産業に焦点をおき、その競争優位の現状と問題点をあきらかにしようとしてきた。そして第2年度までに両産業の国内工場と海外工場を中心に実態調査を進めると共に、エレクトロニクスについては、急速に台頭している韓国のエレクトロニクス企業の調査も行った。さらに本年度は、在米日系乗用車工場を中心に調査を進める計画を持っていた。しかし2001年9月に米国ニューヨークで突如起こった同時多発テロのため、訪問予定企業の都合もあり、計画は断念せざるをえなくなった。このため自動車企業について本格的に研究を進めることは困難になった。なお、上記の諸理由のため、新たに中国およびEUにおける日系生産拠点の調査を本年度進めた。 もっともデータ面で見るかぎり、自動車産業がその競争優位を一層顕在化させているのに対し、エレクトロニクス産業は対照的な姿を示している。とりわけ平成13年度、その状況は深刻な状況を示すにいたった。軒なみに見られる大手企業の巨額の赤字決算、大幅なリストラクチュアリングと雇用縮小、さらに海外工場の売却、国内子会社・国内工場の売却とEMSへの生産委託、中国へのなだれ現象的な生産移転等々が顕著にみられる。 これらの問題解決への本格的取り組みは、日本のエレクトロニクス企業にとっては、まだ緒に着いたばかりである。しかも上記のことは、基本的には日本の他の産業にもいずれ近い将来起こりうることである。こういった観点から、本研究報告は、エレクトロニクス産業にしぼって、日本の製造業の競争優位についての研究をまとめることとした。 本研究では、延べ31回にわたる研究会を行い、国内外の相当数の企業の調査を行ない、かなりのデータを入手した。また別途、本研究に関連のある大量のデータを別途入手した。このため研究成果をまとめるため、予定していなかったパソコン1台を購入した。
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