研究課題/領域番号 |
11430028
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
加古 宜士 早稲田大学, 商学部, 教授 (50094967)
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研究分担者 |
白田 佳子 筑波技術短期大学, 情報処理学科, 助教授 (80289793)
柴 健次 関西大学, 商学部, 教授 (40154231)
川村 義則 早稲田大学, 商学部, 専任講師 (60247244)
長谷川 哲嘉 流通経済大学, 経済学部, 教授 (70094985)
寺坪 修 産能大学, 経営情報学部, 教授 (40288220)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 証券取引法会計 / 公表財務諸表制度 / デリバティブ会計 / 退職給付会計 / 外貨換算会計 / 倒産予知情報 / キャッシュ・フロー会計 / 国際会計基準 |
研究概要 |
最近における金融・資本市場の急速な整備・拡充を背景として、デリバティブ取引など、新しい金融技術を駆使した金融商品取引が活発に行われるようになってきている。これに対応して、企業の利害関係者は、金融商品取引に係る評価損益など、いわゆるオフバランス情報に強い関心を寄せている。従来、現行のトライアングル体制下において形成される基本財務諸表が、その立脚基盤としている会計の体系は、取得原価主義会計であるため、デリバティブ取引に係る時価情報を基本財務諸表の体系に計上する余地はないと考えられてきた。しかし、最近の一連の企業会計基準の相次ぐ設定・改訂に伴い、一部の金融商品取引に対して時価会計を適用し、また、評価損益については損益計算書に含める場合の他、貸借対照表の資本に計上するような処理も認められることとなった。このため、従来の期間利益とは異なる包括利益といった概念も主張されるようになってきた。 そこで本研究では、取得原価主義会計に立脚する現行のトライアングル体制の安全性・信頼性をあくまでも堅持したうえで、企業会計制度に求められる(1)分配可能利益の算定、及び(2)企業実態の開示という2つの異なる目的を同時に達成しながら、投資意思決定にとって有用な財務情報を提供するための理論と手法を開発することを目指すものである。とくに、企業の一期間における財務業績をどのように財務諸表によって表現すべきかという問題意識をもちつつ、金融商品取引に関する具体的な会計処理や表示のあり方、国際的な会計基準の動向・国際的調和のあり方、ゴーイング・コンサーン情報などの新しいディスクロージャーのあり方などについて、検討を加えている。主な研究分担は、次の通りである。 (1)スコットランド協会の財務報告改善プロジェクト(担当:柴健次) (2)イギリスにおける財務業績の報告(担当:原光世) (3)国際会計基準における財務業績の報告(担当:長谷川哲嘉) (4)アメリカにおける財務業績の報告(担当:川村義則) (5)ヨーロッパ大陸における財務業績の報告(担当:弥永真生) (6)各国における財務業績評価の取り組み-ゴーイング・コンサーン規定に関する各国の取り組み(担当:白田佳子) (7)証券取引法会計における制度変革の方向性(担当:加古宜士)
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