研究分担者 |
向井 茂 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (80115641)
岡本 和夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40011720)
浪川 幸彦 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (20022676)
岡田 聡一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (20224016)
野海 正俊 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80164672)
|
研究概要 |
第6Painleve方程式P_<VI>に関する梅村多項式をD_4ルート束上に拡張し,梅村多項式の係数をYoung図式の言葉で与える岡田予想の多重パラメータ版を証明した.さらに,この一般化された梅村多項式が広田三輪方程式をみたすことを示した(A.N.Kirillov,種子田). Painleve方程式は100年程前動く特異点を持たない常微分方程式y"=R(x,y,y')の研究から生まれた.ここで,R(x,y,y')はx,y,y'の有理式である.その直後,P_<VI>はモノドロミー保存変形を記述することがR.Fuchsによって発見された.ところが,前世紀終わりにPainleve方程式が組み合わせ論と関係するという画期的な発見があった.すなわち,P_<VI>,P_Vの梅村多項式の組み合わせ論に関する岡田予想(その幾つかは種子田により証明された)が出現した.この注目すべき予想を,自然な枠組みの中で証明するために,対称性の観点からPainleve方程式の一般化が行われた.この方面ではPainleve微分方程式の一般化にとどまらず,離散Painleve方程式,離散KP階層を研究した(野海,山田).特殊解の生成するγ関数は梅村多項式の一般化であるが,P_Vの梅村多項式については普遍指標で表示できることが証明された(梶原,増田).また,P_<VI>の特別な解に注目することにより,P_<VI>の梅村多項式についても普遍指標で表示できることが証明された(増田).
|