研究分担者 |
今野 拓也 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助手 (00274431)
落合 啓之 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (90214163)
吉田 正章 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30030787)
三町 勝久 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40211594)
黒川 信重 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70114866)
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研究概要 |
代表者は,分担者や研究協力者とともに以下の研究を行った: 1)非可換調和振動子と名付けた連立型の常微分方程式系のスペクトルの研究をボローニャ大学のA.Parmeggianiとともに推進した.具体的にはスペクトルを連分数と無限のサイズの行列式を用いて記述,そのさいの固有値の重複度の記述,さらには関連する厳密かつ具体的にスペクトルが計算できる新しい常微分方程式系の提出などを行った.関連して,中尾充宏,長藤かおりとともに非可換調和振動子のスペクトルの数値的計算を精度保証付きで行った. 2)負曲率の局所リーマン対称空間の各ホモロジー類に対して,閉測地線に沿った平行移動から生ずるホロノミー類の一様分布定理をえた.これは,Sarnak-Wakayma(Duke Math.J.2000)の精密化である. 3)鳥取大学の協力者石川雅雄とのパフィアンの和公式のこれまでの一連の共同研究の延長上の研究として2種類の変数をもつ対称函数の母関数公式をえた. 4)分担者黒川信重とともに負曲率の局所リーマン対称空間の2乗可積分関数の空間に現れる主系列表現の重複度をセルバーグゼータ関数で表示する公式をえた. 以上のほか,分担者三町はある種のセルバーグ型積分に附随するねじれホモロジーの空間上に岩掘-ヘッケ代数の既約表現を構成した.分担者今野はアーサー・セルバーグの跡公式の整備研究を行った.また分担者梅田は,カペリ型の新しい公式を発見した.
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