研究分担者 |
今野 拓也 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (00274431)
金子 昌信 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (70202017)
吉田 正章 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30030787)
三町 勝久 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40211594)
黒川 信重 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70114866)
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研究概要 |
代表者は,今年度中に分担者や研究協力者とともに以下の研究を行った: 1)負曲率の局所対称リーマン多様体でのスペクトルの研究.具体的には,リーマン面におけるカシミール効果の定式化を行い,跡公式を利用することでカシミールエネルギーのセルバーグゼータ関数での表示を得た.その系として,計量に関する新しい不変量であるカシミールエネルギーの負値性を示した.また,多重三角関数を利用して,リーマンゼータ関数のs=3における特殊値の表示を得るとともに,その手法のセルバーグゼータ関数版の類似をした.また当該特殊値とマーラー測度との関係も議論した.(分担者黒川との共同研究).なお,代表者は研究成果を8月にポツダム大学(ドイツ)で開催された会議「スペクトル幾何と微分方程式」において報告した. 2)2種類の非可換性を合わせもつ「非可換調和振動子」の研究を分担者落合と進めるほか,そのスペクトルの密度に関しボローニャ大学のA.Parmeggiani氏との研究を進めた.さらにまた,スペクトルのゼータ関数に関する特殊値と解析接続についての研究を金沢大学理学部の一瀬孝氏と行った.来年度には,少なくとも中間的な結果をまとめるため準備中である. 3)鳥取大学の石川雅雄氏とともにパフィアンの和公式の組合せ論的新証明を与えるとともに,応用として,2種類の変数をもつ新しいタイプの無限和=無限積を示した.
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