研究分担者 |
森田 康夫 東北大学, 理学研究科, 教授 (20011653)
中村 博昭 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (60217883)
中村 憲 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (80110849)
八牧 宏美 熊本大学, 理学部, 教授 (60028199)
橋本 喜一朗 早稻田大学, 理工学部, 教授 (90143370)
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研究概要 |
1.本年度は2回のワーク・ショップの開催に参画した.5月には研究分担者の中村憲が中心となってAlgorithmic Number Theoryに関するものを,また3月には研究分担者の橋本喜一朗(早稲田大)が中心の一人となった数論研究集会を開催した.2.これらにおける招待講演者として,またいくつかのテーマに関する情報と指導を得るために海外からの8名の優秀な研究者を招聘して研究の進捗を果たした.3.招聘したA.Ledetは研究協力者として位数8の巡回群に対する有理数体上の生成多項式は少なくとも2個のパラメータを必要とすることを示した;これは位数16の二面体群に対しても正しいものと思われる.また研究代表者と研究分担者の橋本は一般に位数nの二面体群についてのn分体の最大実部分体上の生成多項式を明示的に構成し,その判別式を決定した.4.研究分担者の中村博昭は代数曲線のモジュライ空間上に代数幾何的な接基点を具体的に構成し,対応するガロア表現を調べ,l進多重対数函数について明示公式を確立した.5.研究分担者の蔵野はネーター局所環上の自由複体で複体の長さが環のクルル次元と一致するとき,その複体のサポートが一点からなる場合にのDutta重複度が正になることを環が標数0の体を含む場合にも示した.6.八牧は有限群の素数グラフと有限単純群分類定理を応用して有限群の普遍的な性質を明らかにすることに力を注ぎ,特にモンスター単純群の中で71:35またはL_2(71)が極大部分群となることを証明した.7.中村憲は加法鎖の非スターステップの幾つかの性質を与え,それを用いてある種の新たな無限個の場合に対してScholz予想を証明した.
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