研究分担者 |
前田 定広 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40181581)
神島 芳宣 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10125304)
大仁田 義裕 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90183764)
山田 光太郎 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (10221657)
剱持 勝衛 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60004404)
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研究概要 |
本年度は、研究課題「部分多様体の微分幾何学的研究」の二年目であり、より活発な研究活動が行なわれた。2000年7月の第9回日本数学会国際研究集会「微分幾何学における可積分系」を援助し、Berndt(Hull),Dorfmeister(TUM),Gu,Hu(Shanghai),H.-j.Kim(Seoul)らを招聘、可積分系理論の観点から部分多様体の研究について議論・意見交換を行なうとともに、本研究課題に関するreviewを受けた。 前田定広・足立俊明らが複素空間形内の測地球面のlength spectrumを整数論的手法も取り入れて詳細に調べた研究は、高く評価されJ.Math.Soc.Japanに掲載決定された。小磯深幸は、活発に平均曲率一定曲面や極小曲面の安定性問題の解析を行ない良い結果を得ている。宮岡礼子は、等径超曲面の分類問題で主曲率6,重複度1の等質性に別証明を与え、高い評価を得た。石川剛、木村真琴とともに、ガウス写像が退化する球面の部分多様体で,コンパクト,かつFerusの等式をみたすものを多数構成し、副産物として多くのスペシャルラグランジアン部分多様体の例を与えた。北川義久は、3次元標準球面内の平坦トーラスのうち平均曲率が一定でないものの等長的変形について研究し,これらの平坦トーラスはすべて変形可能であることを証明した。山田光太郎らは、3次元双曲型空間の、平均曲率1をもつ曲面のうち,完備かつ,絶対全曲率(双対絶対全曲率)が小さいものの分類を試みた。特に、絶対全曲率・双対絶対全曲率が4π以下のものの完全な分類を与え,8π以下のものに対して,部分的な分類を得た。また、高次元ユークリッド空間の極小曲面論の一般化として,ある種の非コンパクト型対称空間の「正則な左ガウス写像をもつ曲面」の概念を提唱し、そのようなクラスの曲面にたいしてBryant-Weierstrass型の表現公式を得た。さらに,それを用いて,Chern-Osserman型の不等式が成り立つことを示した。 また、荻上紘一・中村憲・浜田龍義らにより、研究成果・情報を広範囲に効果的に情報交換するシステム(ppdg)は大いに活用されたが、さらに、マーティン・ゲスト、大仁田義裕により、このシステムを計算機による幾何学の研究システムへと発展させることが検討された。
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