研究分担者 |
小磯 深幸 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (10178189)
前田 定廣 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40181581)
大仁田 義裕 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (90183764)
宮岡 礼子 上智大学, 理工学部, 教授 (70108182)
濱田 龍義 福岡大学, 理学部, 助手 (90299537)
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研究概要 |
本研究課題において、1999年度3回、2000年度3回、2001年度2回の大中小規模のシンポジウム・国際研究集会・研究会等を行った。特に、1999年8月に第46回幾何学シンポジウム(東大)を,2000年7月に第9回日本数学会国際研究集会「微分幾何学における可積分系」を,2001年12月には東京都立大学において国際研究集会「リーマン部分多様体の幾何学」を実施し,部分多様体の微分幾何学的研究について総合的に研究成果発表・議論・意見交換を行なうとともに、本研究課題に関するreviewを受けることができた。荻上・前田・足立らは、複素空間形より一般に対称空間やその部分多様体における曲線特に円の研究を発展させて成果を挙げた。特に、複素空間形内の測地球面のlength spectrumを整数論的手法も取り入れて詳細に調べた研究は、高く評価されJ.Math.Soc.Japanに掲載決定された。宮岡は、等径超曲面の分類問題で主曲率6,重複度1の等質性に別証明を与え、高い評価を得た。石川、木村とともに、ガウス写像が退化する球面の部分多様体で,コンパクト,かつFerusの等式をみたすものを多数構成し、副産物として多くのスペシャルラグランジアン部分多様体の例を与えた。北川は、3次元標準球面内の平坦トーラスのうち平均曲率が一定でないものの等長的変形について研究し,これらの平坦トーラスはすべて変形可能であることを証明した。剱持は、複素空間形内のガウス曲率一定の曲面および平行な平均曲率ベクトルを持つ曲面の分類を、ある非線形常微分方程式を精密に解析することにより得ており、国際的に高水準の雑誌に掲載が決定している。関川は、橋本・間下らとの共同研究で概複素6次元球面内の4次元CR部分多様体のBryant流の動標構の方法で構造方程式を与え、その応用としてそのような部分多様体の特性類に関する基本的性質を研究し、さらに、リー群論的な方法で新しい例を与えている。小磯は、活発に境界付き平均曲率一定曲面の変形や安定性問題の解析を行ない優れた結果を得た。また、荻上・中村・浜田らにより、研究成果・情報を広範囲に効果的に情報交換するシステム(ppdg)は大いに活用されたが、さらに、ゲスト、大仁田により、このシステムを幾何学のサーバーへの今後の発展が期待される。
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