研究課題/領域番号 |
11440026
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
内山 耕平 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00117566)
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研究分担者 |
志賀 啓成 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10154189)
村田 実 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50087079)
舟木 直久 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (60112174)
白井 朋之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70302932)
盛田 健彦 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00192782)
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キーワード | 流体力学極限 / 局所平衡 / スケーリング極限 / 相対エントロピー / 大偏差原理 |
研究概要 |
1.相互作用するブラウン粒子系については極限に現れると予想される非線形拡散方程式の非線形項が大数の法則によるビリアル表示を持つことは前年度の研究で証明された。この結果に基づいてこのモデルの流体力学極限が経験分布密度の3次のモーメントの一様有界性の下に証明することができた。(Uchiyama,Pressure in classical statistical mechanics and interacting Brownian particles in multi-dimensions, to appear in Annales Henri Poincare(J.Theor.Math.Phys.))この条件は独立なブラウン粒子系では成立しており、相互作用が反発力である場合はより成立しやすくなっているはずであるが、その証明は予想外に困難で今後の課題として残されている. 2.1次元古典粒子系のスケール極限としてえられた局所的でない1次元の発展方程式について右辺に現れる特異積分が対数ポテンシャルの場合は前年度の研究で解の性質が詳しく調べられた。一般のポテンシャルの場合にこれに対応するような詳しい性質を証明するのは困難だと思われるが基本的と思われる事実(最大値原理、解そのものは比較定理を満たさないが積分量については比較定理が成り立つこと、Barenblatt解に対応する解の変分的特徴付け等)を示すことができた。 3.粒子数以外にもう一つの保存量をもつ$d$-次元格子気体模型を導入し、その生成作用素のスペクトルの飛びの評価を得た。結果は流体力学極限の研究に適用される。
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