平滑化効果による偏微分方程式の構造研究

2000 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 11440038
• 研究機関: 筑波大学
• 研究代表者: 梶谷 邦彦 筑波大学, 数学系, 教授 (00026262)
• 研究分担者: 南 就将 筑波大学, 数学系, 助教授 (10183964) ; 若林 誠一郎 筑波大学, 数学系, 教授 (10015894) ; 平良 和昭 筑波大学, 数学系, 教授 (90016163) ; 高村 博之 筑波大学, 数学系, 講師 (40241781) ; 土居 伸一 筑波大学, 数学系, 助教授 (00243006)
• キーワード: smoothing effect / Schrodinger方程式 / 分散方程式 / 正則性 / Gevrey関数 / 初期値問題

研究概要

分散方程式に対する初期値問題の解の平滑化効果に関する研究はとくに方程式の係数が時間や場所に依存する場合,今まで技術的にむずかしい問題として考えられていたが,今回の研究において新しい手法を開発することによって,技術的困難を克服し,より一般的な形で証明することが出来た。その成果は国内及び国外の研究集会において発表した。とくに正則関数としての平滑化現象の存在をより一般的な分散方程式に対して証明することが出来たのは大きな研究の前進である。

研究成果

• [文献書誌] 梶谷邦彦: "Smoothing effect in Gevrey class for Schrodiuger equations"Ann.Univ, Ferrara Sc.Math. XLV. 173-186 (1999)
• [文献書誌] 平良和昭: "A degenerate Neumann problem for quasi-linear elliptic integro-differential equation"Math.Z.. 230. 679-694 (1999)
• [文献書誌] 高村博之: "The lifespan of classical solutions to systems of Nonlinear wave equation"Rend.Istit.Mat.Univ.Trieste. XXXI. 225-243 (2000)
• [文献書誌] 梶谷邦彦: "Propagation of analyticity of the solutions to the Cauchy problem"Ann.Scuola Norm, Sup.Pisa. 28. 471-487 (1999)
• [文献書誌] 土居伸一: "Smoothing effect for Schrodinger equations and global behavior of geodesic flow"Math.Ann. 318. 355-389 (2000)
• [文献書誌] 若林誠一郎: "Analytically smoothing effect for Schrodinger equation with variable coefficients"Inst.Soc.Anal.Appl.Comput.. 5. 185-219 (2000)
• [文献書誌] 若林誠一郎: "Classical Microlocal analysis in the space of Hyperfunction"Springer. 366 (2000)