研究分担者 |
野海 正俊 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80164672)
松澤 淳一 京都大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00212217)
野村 隆昭 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30135511)
落合 啓之 東京工業大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90214163)
若山 正人 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (40201149)
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研究概要 |
1)行列式の乗法公式の非可換版(微分作用素を成分とする行列式の公式)としてのCapelli恒等式の性格を特徴と見て,それを群行列式(扱う群は有限群一般)の場合に類似の公式が得られるかどうかを問題とした.可換群では本来のCopelli恒等式とは違って何ら修正のShiftもなく,通常と同様の乗法公式か成り立つが非可換群ではそうでなく,もとのCapelli恒等式を用いて変形した公式が得られる.これは表現論と不変式論のごく初期の二つの問題の交錯として面白い.よりすっきりした形での公式が得られると非可換版トレース公式の役割を果たす可能性もある. 2)またLie環の不偏包絡環の基本定理であるPoincare-Birkhoff-Wittの定理について対称群の表現の観点からWittの証明を見直した. これら二つの成果は他の分担者の研究視点に対して新しいものを提供し,それぞれの分担者と議論を重ね,特殊函数に対する深い研究の足がかりとなり得るものと思うので研究課題の「表現論」「不変式論」「特殊函数」の三つのテーマがうまく調和した例である.
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