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2001 年度 実績報告書

無限次元空間上の確率解析の多角的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11440045
研究機関京都大学

研究代表者

重川 一郎  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00127234)

研究分担者 日野 正訓  京都大学, 大学院・情報学研究科, 講師 (40303888)
野村 隆昭  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30135511)
吉田 伸生  京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40240303)
会田 茂樹  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (90222455)
上木 直昌  京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (80211069)
キーワード半群の優評価 / 半群の交換関係 / 平方場作用素 / Littlewood-Paley不等式 / 乗法作用素 / 第2基本形式 / Hodge-Kodaira作用素 / 対数Sobolev不等式
研究概要

半群の優評価定理と,交換定理(あるいは交差定理)について主に研究してきた.
比較定理は2つの半群に対し,|T^^→_t u|≦T_t|u|の形の優評価を与えるものである.uとして特に多様体の上の微分形式などのベクトル値関数を想定している.生成作用素による一般的な同値条件は知られているが,ここでは平方場作用素を用いた定式化で十分条件を与えた.正値性と局所性が本質的な条件である.交差定理については生成作用素L, L^^→に対し,DL=L^^→D+Rの形の不完全交差性が成立するための,半群やレゾルベントの条件を決定した.これらの枠組は,一つにはBakry-EmeryのΓ_2理論の再構成を与えることが目的であるが,境界条件のある拡散過程などを取り入れることも出来,一般化にもなっている.
その他の応用として,Littlewood-Paleyの不等式の証明や,あるいはL_p乗法作用素定理などの証明のために用いることが出来る.Littlewood-Paleyの不等式に関しては境界のあるコンパクトRiemann多様体の場合を考察し,境界の第2基本形式が正であるという条件の下で不等式を示した.これを用いるとRiesz変換のL_pでの連続性を導くことが出来る.この問題はDirichlet形式に対して対数Sobolev不等式が成立するという一般的な枠組でΓ_2に対し指数可積分性を仮定すれば同様に証明できることも示した.L_p乗法作用素定理は一般に作用素Aに関してφ(A)がL_pにおける有界作用素を与えるためのφの条件を与えることである.φが有界関数のLaplace変換型で与えられるときに,マルコフ半群に対してSteinが示した結果が有名である.ここではこの結果をRiemann多様体上の微分形式に対するHodge-Kodaira作用素に対して同様に成立することを示した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ichiro Shigekawa: "Semigroup domination on a Riemannian manifold with boundary"Acta Applicandae Math.. 63. 385-410 (2000)

  • [文献書誌] Ichiro Shigekawa: "The domain of a generator and the intertwining property"Stochastics in Finite and Infinite Dimensions, ed. by T. Hida et al. Birkhauser, Boston. 401-410 (2001)

  • [文献書誌] Ichiro Shigekawa: "Littlewood-Paley inequality for a diffusion satisfying the logarithmic Sobolev inequality and for the Brownian motion on a Riemannian manifold with boundary"Osaka J. Math.. (to appear).

  • [文献書誌] Nobuo Yoshida: "The log-Sobolev inequality for weakly coupled lattice fields"Probab. Th. Rel. Fields. 115. 1-40 (1999)

  • [文献書誌] Masanori Hino: "Exponential decay of positivity preserving semigroups on $L^∧p$, Osaka Journal of Mathematics, Vol.37(2000), 603-624."Osaka Journal of Mathematics. 37. 603-624 (2000)

  • [文献書誌] Naomasa Ueki: "Asymptotic expansion of stochastic oscillatory integrals with rotation invariance"Ann. Inst. H. Poincare Probab. Statist.. 35. 417-457 (1999)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2013-08-06  

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