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1999 年度 実績報告書

A型特異星こと座RR型星・早期型星における特異脈動の統一的描像の構築とその検証

研究課題

研究課題/領域番号 11440061
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

柴橋 博資  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30126081)

キーワード早期型星 / こと座RR型星 / 脈動星 / 磁変星 / Blazhko効果 / 斜回転星
研究概要

1.動径振動をしている早期型星βCepheiは,詳細な観測から,振動数スペクトルは,顕著な動径振動モードの振動数を含む5重項と,それに近い振動数の単一項から成り立っていることが判っている.5重項は等間隔で,その中心の項が動径振動モードである.また,スペクトル線のプロファイルのモーメント解析から,単一項は四重極非動径振動であると考えられている.星に強い双極子磁場があるとすると,動径脈動はもはや球対称ではありえず,その固有関数は四重極非動径振動成分を持つようになることに着目し,磁場が自転軸に対して傾いている状況を考えると,観測されている5重項の特性が自然に説明がつくことを明らかにした.更に,5重項の振幅比から,磁場・自転軸・視線の幾何学配置,自転周期,磁場の強度を決定した.磁場の強度は,独立した観測から,この決定が正しいことが確認された.更に,単一項の振動数が,動径振動である5重項の中心項の振動数より高いことに着目し,この様な事が起こるのは,四重極非動径振動モード同士が"avoided crossing"を起こす場合である事を指摘し,この事から,星の進化段階とモードを同定した.
2.こと座RR星型変光星には,Blazhko効果と呼ばれる,通常の変光がより長い周期で変動する現象がある.通常の変光周期は約半日で,この効果の周期は数十日程度である.この効果は1907年に発見されたものであるが,現在に至るまで理論的な定説はない.星に強い双極子磁場があるとすると,動径脈動はもはや球対称ではありえず,その固有関数は四重極非動径振動成分を持つようになることに着目し,磁場が自転軸に対して傾いている状況を考えて,このBlazhko効果を,単一のモードの振動の振幅が,見かけ上,磁場と自転によって変化することで説明した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Shibahashi,H.: "What the Helioseismic Results Mean for the Solar Interior"Adv.Space.Res.. 24. 137-145 (1999)

  • [文献書誌] Shibahashi,H.et al.: "Seismic Solar Model : Both of the Radiative Core and the Convective Envelope"Adv.Space.Res.. 24. 177-180 (1999)

  • [文献書誌] Takata,M.,& Shibahashi,H.: "The Seismic Solar Model as the State-of-the-Art Model of the Sun"Adv.Space.Res.. 24. 181-184 (1999)

  • [文献書誌] Shibahashi,H.,& Aerts,C.: "Asteroseismology and Oblique Pulsator Model of $\beta$ Cephei"Astrophys.J.Letters. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Shibahashi,H.: "The Oblique Pulsator Model for the Blazhko Effect in RR Lyrae Stars"The Impact of Large-Scale Surveys on Pulsating Star Research,IAU Colloq.No.176,eds.L.Szabados & D.W.Kurtz (Astron.Soc.Pacific,San Fransisco). (in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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