研究分担者 |
原 和彦 筑波大学, 物理学系, 講師 (20218613)
受川 史彦 筑波大学, 物理学系, 助教授 (10312795)
滝川 紘治 筑波大学, 物理学系, 教授 (00011635)
下島 真 筑波大学, 物理学系, 助手 (80302347)
清矢 良浩 筑波大学, 物理学系, 講師 (80251031)
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研究概要 |
米国フェルミ国立加速器研究所におけるテバトロン陽子・反陽子衝突器を用いて、CDF実験グループは1985年の初衝突以来,世界最大の重心系エネルギー1.8TeVでの陽子・反陽子衝突実験を国際協力で遂行してきた。1996年に物理実験I(Run I)を終了し,現在テバトロンとCDF検出器の増強・改良が完了し,2001年3月より次期物理実験(Run II)が始まる予定である。 この実験ではB粒子系でのCP非保存の物理が重要な研究課題となる。B粒子系でのCP非保存の測定を行なうことによって小林・益川理論の正否を含め素粒子の標準模型の検証ができる。この研究で重要な役割を果たすTOFカウンターに用いる光電子増倍管の開発研究及び生産を浜松ホトニクスと共同で行なった。 TOFカウンター全体の製作はフェルミ研究所,ペンシルバニア大学等の共同研究者と意見交換を行いながら進め,上記の企業,米国研究者とは連絡を密にして,問題点の検討を進めてきた。 TOFカウンター用光電子増倍管の開発研究の為にKEKにある電磁石を用いて1999年6月より磁場内での光電子増倍管の動作テストを行ない,このテスト結果を参考にして1999年7月から光電子増倍管の生産を開始した。この生産時に企業と協力して品質管理を行なった。この光電子増倍管をフェルミ研究所に送り,TOFカウンターの組立てを開始した。配分を受けた研究費はほとんどこの光電子増倍管の製作・試験に用いられた。現在,TOFカウンターの製作は読み出しエレクトロニクスを残して完了した。 これらに平行して事象再構成プログラムの製作,さらに物理の解析の為の検討を行なってきた。
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