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1999 年度 実績報告書

パイ粒子の散乱長測定によるQCDの検証

研究課題

研究課題/領域番号 11440082
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都産業大学

研究代表者

竹内 富士雄  京都産業大学, 理学部, 教授 (40121537)

研究分担者 吉村 善男  KEK素粒子原子核研究所, 教授 (50013397)
小林 正明  KEK素粒子原子核研究所, 教授 (40013388)
岡田 憲志  京都産業大学, 理学部, 教授 (90093385)
キーワードπ^+π^-原始の寿命直接測定 / 非摂動領域でのQCD / カイラル摂動理論 / シンチレーティングファイバーホトスコープ
研究概要

本研究の目的は,π^+π^-原子の寿命を直接測定することによってパイ中間子の散乱長を求める実験を行い,これをカイラル摂動理論で求められているものと比較することにより非摂動領域でのQCD(量子色力学)の検証を行うことにある.
1996年にこの実験の計画が採択されて以来3年間にわたって検出器類の設計,製作,ビームによるテスト行ってきた.1998年にビームラインが完成し,6週間与えられたのテストビームによって得られた検出器,データアキジションシステムのテストを行ったデータの解析を本年度初頭に行った.その結果を踏まえて検出器系に改良を加え,6月から本データの取得を開始した.夏の休止を挟んで本データの取得を11月まで続け,現在は得られたデータの解析が進行中である.
データは予定の4ターゲット中から集中的にNiとPtについて取得した.統計はかなり良く,解析の途中経過については1999年12月INSシンポジウムにおいて発表した(論文3,4参照).
それと平行して今後の検出器系の改良のためのR&Dやテストも行ってきた.一つはdE/dxカウンタ信号の新しいインテグレータの試作であり,この導入によりより早くレベル2トリガー信号が得られるだけでなく,許容イベント数も増加し,また回路の不安定生も取除くことができる.また,現在のdE/dxカウンタのデザインにはプラスティックシンチレータを用いている事から来るデッドスペースの問題があり,これをのぞくために半導体検出器を用いた新しいdE/dxカウンタの試作を行っている.更にレベル2トリガーの選択率をあげるためにスペクトロメータマグネット中に新しいシンチレーティングファイバーホドスコープ面を増やす準備も行っている.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] A. Gorin et al.: "Scintillating fiber hodoscopes for DIRAC and COMPASS experiments"Czechoslovak Journal of Physics. 49. 52 (1999)

  • [文献書誌] I. Daito et al.: "T ime resolution of multi-cladding scintillating fiber hodoscpe"Nucl. Instr. Meth. In Phys. Res.. A433. 587 (1999)

  • [文献書誌] F. Takeutchi: "DIRAC experiment at CERN"Proc. KEK woekshop on chiral dynamics and particle and nuclear experiments 1999. (発表予定). (2000)

  • [文献書誌] M. Kobayashi: "Test of low energy prediction of QCD from measurement of the lifetime of π+π- atoms (DIRAC experiment)"Proc. KEK woekshop on chiral dynamics and particle and nuclear experiments 1999. (発表予定). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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