研究課題
我々の研究の目標は下記の様にまとめられる。(1)50GeV-PSの大強度一次ビームに対応した一次ビームライン、二次ビーム生成用標的ステーション、及びそこからの二次ビーム取り出しスキームを具体的に設計する。(2)50GeV-PSの施設で必要とされるいくつかの「一般的・多用途」ビームラインを、上記の二次ビーム取り出しスキームに続ける形で具体的に設計する。(3)(2)で設計された二次ビームラインで得られる二次ビーム強度、ビームサイズ等を公開し、物理実験の立案の基礎資料として提供する。平成12年度では、一次ビームに関しては、昨年度に引き続き、カウンター実験用の遅い取り出しビームラインならびにパルス状の二次ビームの生成のための早い取り出しビームラインの両方についての設計をおこなった。特に早い取り出しビームラインについては、加速器からの具体的な取り出しスキームについての設計をほぼ完成させ、国際会議で発表した。また遅い取り出しビームラインについては、一次ビームを単に二次ビームの生成に用いるばかりでなく、直接に物理実験に用いる可能性について検討し、結果の一部を国際会議で公表した。これらの大強度ビームラインで使用される特殊な耐放射線性の高い電磁石に関しての具体的な設計が略完成し、国際会議等で発表された。電磁石設計のめどが、ほぼ立ったことから、二次ビーム生成標的並びに二次ビームラインの設計が開始された。これらのビームライン並びに生成標的の放射線遮蔽に関する研究も進展し、その一部分が論文として公表された。
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