研究課題
我々の研究は次のようなステップで進行する。(1)50GeV-PSの大強度一次ビームに対応した一次ビームライン、二次ビーム生成用標的ステーション、及びそこからの二次ビーム取り出しスキームを具体的に設計する。(2)50GeV-PSの施設で必要とされるいくつかの「一般的・多用途」ビームラインを、上記(1)の二次ビーム取り出しスキームに続ける形で具体的に設計する。(3)(2)で設計された二次ビームラインで得られる二次ビーム強度、ビームサイズ等を公開し、物理実験の立案の基礎資料として提供する。これらの設計作業に関して、初年度分の計画として予定していた「A、上記全分野の作業チームの発足」、二年度分の計画である「B、設計作業の略完了」は、順調に推移し、本年度は最終年度の目標である、C、三年目には二年度で設計が略完了した各ビームラインに対して、全国の研究者からの批判、意見、等を集約し、より全国研究者のニーズにあったビームラインとしての再設計(手直し)を行う。を行った。具体的には今年度はまず一次ビームラインとしては標的系を含むカウンター実験用の遅い取り出しビームラインの再評価、再設計をおこなった。この一次ビームラインの最上流部分、つまりリングからの取り出し部分については、加速器の専門家が設計、評価に参加した。これらの結果をもとに、野海がπ中間子ビームラインを、今里が低エネルギーK中間子ビームラインを、永江が中間エネルギーK中間子ビームラインの評価、再設計をおこなった。これらの作業の後、早い取り出しビームを用いた陽子生成用ビームラインの設計に着手した。これは特に反陽子蓄積リングへの入射を考慮したものである。またこれらビームライン全体の制御スキームの具体的な検討を行った。なを、これまでの成果は、すでにいくつかの国際会議で公表されている。
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