• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

日本列島下の三次元地震波速度構造と応力場に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11440134
研究種目

基盤研究(B)

研究機関愛媛大学

研究代表者

趙 大鵬  愛媛大学, 理学部, 助教授 (70304665)

キーワード地震学 / トモグラフィー / 直下型地震 / クラック密度 / 活火山 / 活断層 / 兵庫県南部地震 / 地震構造
研究概要

1.1995年兵庫県南部地震域における地殻のクラック密度と飽和度を求めた。本震地にあたる明石海峡下にクラック密度と飽和度は共に高いことが分かった。この大地震の発生に流体が関与した我々はこれまでの研究成果を裏付ける。大阪湾の下に地殻深部までは飽和度が高く、地上降水と海水が長い地質歴史に地殻の深部へ浸透できると考えられる。
2.1885年〜1999年の期間に日本列島で発生した浅発大地震の殆どは地震波低速度域の周辺に分布していることが分かった。そこでは地殻が割合に弱く応力集中しやすいと思われる。地殻弱化の原因は火山地域で高温であるが、火山のない地域では流体による可能性があると考えられる。活断層も地震波速度の分布との相関が見られる。
3.西南日本における詳細な三次元地震波速度構造を推定した結果、九州地方の活火山と中国地方の第四紀火山下のマントル・ウェッジにマグマ溜まりによる低速度異常体が見つかった。また、兵庫県南部地震の発震の一因であると考えられる流体は沈み込んだフィリピン海プレートの脱水に関係していると推定される。
4.岩石学的情報を参考し、数値実験を行なって推定した東北日本沈み込み帯の地震波速度は地震波トモグラフィーから求めた速度とよく一致している。また、この地域における水の分布と移動も推定した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] D.Zhao,T.Mizuno: "Crack density and satuvation rate in the 1995 Kobe earthguake region"Geophysical Research Letters. 26. 3213-3216 (1999)

  • [文献書誌] D.Zhao: "Seismic tomography and its applications to the imaging of subduction zones and earthguake fault zones"Recent Research Developments in Geophysics. 2. 15-32 (1999)

  • [文献書誌] H.Iwamori,D.Zhao: "Melting and seismic structure beneath the Japan arc northeastern"Geophysical Research Letters. 27. 425-428 (2000)

  • [文献書誌] D.Zhao,F.Ochi,A.Hasegawa: "Evidence for the location and cause of large crustal earthguakes in Japan"Journal of Geophysical Research. 105(in press). (2000)

  • [文献書誌] 趙大鵬、越智富美子、浅森浩一: "日本列島の地震構造-直下型地震はどこで発生するか-"月刊地球. 21・10. 667-673 (1999)

  • [文献書誌] 趙大鵬、越智富美子、浅森浩一: "西南日本の深部構造と地震・火山との関係"月刊地球. 21・4. 205-211 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi