研究課題/領域番号 |
11440135
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
河野 宣之 国立天文台, 地球回転研究系, 教授 (10186116)
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研究分担者 |
並木 則行 九州大学, 理学部, 助手 (50274428)
加藤 隆二 宇宙科学研究所, 臼田宇宙空間観測所, 助教授 (10249930)
花田 英夫 国立天文台, 地球回転研究系, 助手 (60132677)
安田 茂 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30253909)
林 理三雄 鹿児島大学, 工学部, 教授 (70244259)
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キーワード | VLBI / ドプラー / 月重力場 / 軌道推定 |
研究概要 |
相対VLBIと4-Wayドプラーの定式化を行い、既に完成しているNASAのソフトウェアGEODYN-IIをもとにNASAと国立天文台の共同で開発した軌道推定・重力場推定ソフトウェアを用いて、NASAの月探査機Lunar Prospectorの位置計算及びVLBI観測を行った。位置基準として準星3C273と3C279を観測し、データ処理・解析の結果、予測値との残差の変化は周波数2GHzにおいて0.17度であった。このことは月周回衛星の位置を約20cmで決定できる可能性を示しており、当初の目標をクリアできた。この観測ではデータ取得時刻を別途記録していたが、間違いのないようにデータの中に挿入した方が有利であり、措置の一部改造すべきであることが判明した。この観測の成果はIVS(International VLBI Service)総会で発表された。 ドプラーデータの取得については水沢10mアンテナで相対VLBIと同様NASAの月探査機Lunar Prospectorを観測した。SELENEの観測では臼田64mアンテナでインテグレーテッドドプラー方式を用いるので、同様の処理を行った。この結果、衛星のスピンの影響が取得されるドプラーデータの質の低下を生じていることがわかり、この解決方法を見い出した。すなわち、サンプル周波数とスピン周波数のビートが折り返し雑音として入り込むためであり、これらの除去をスペクトルで行うか、又はデジタルフィルターで行うことにより解決できることがわかった。
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