• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

生物事変における環境変動の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11440152
応募区分一般
研究機関東北大学

研究代表者

海保 邦夫  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00143082)

キーワード大量絶滅 / 同位体 / バイオマーカー / シルル紀 / ペルム紀 / 白亜紀 / 絶滅 / 古環境
研究概要

中国湖北省、宜昌地域の海成層のシルル紀末(4億4000万年前)の大量絶滅層準で、燃焼起源物質の濃集と真核生物、原核生物、タスマニテス類の急減を、バイオマーカー(有機物分子化石)により認めた.絶滅の期間は以前言われていたほど長くなく、極短期間に、急激な環境変動により起きたと思われる.
ペルム紀後期のグアダルピアン/ロピンジアン境界(2億.6000万年前)の大量絶滅層準で、生物量の急減と同時に硫黄と二酸化炭素の大量放出が起きたことを、中国南端部ライピンにおける、元素・化石・同位体比の研究に基づき明らかにした.この大量絶滅の原因は、小天体衝突または大規模火山活動である可能性が高いことが示唆される.
ペルム紀末(2億5000万年前)の大量絶滅時に、生物量の減少と燃焼起源物質の濃集を、ハンガリー北部のブック山と中国貴州省のZhejueで、バイオマーカーにより認めた.同様の変動は、中国煤山でも起きていることを1昨年確認している.中国では、燃焼起源物質の濃集が、生物量の減少より、数cm下位で起きているため、両者の関連性については明らかでない.
セノマニアン末(9300万年前)の絶滅事変時に、スペイン北部の外部大陸棚で、溶存酸素量が減少していたことをバイオマーカーの酸化還元指標により確認した.より浅いスペイン北部の内部大陸棚では、減少と回復を繰り返していることをバイオマーカーの酸化還元指標により認めた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kaiho, K., Kajiwara, Y., Nakano, T. et al.: "End-Permian catastrophe by a bolide impact : Evidence of a gigantic release of sulfur from the mantle"Geology. 29. 815-818 (2001)

  • [文献書誌] Chen, Z, Q., Shi, G.R., Kaiho, K.: "A new genus of Rhynchonellid brachiopod from the lower Triassic of South China and implications for timing the recovery of brachiopoda"Palaeontology. 45. 149-164 (2002)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi