| 研究課題/領域番号 |
11440205
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 配分区分 | 補助金 |
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| 応募区分 | 一般 |
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| 研究分野 |
機能・物性・材料
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| 研究機関 | 大阪大学 |
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研究代表者 |
四方 俊幸 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10178858)
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| 研究分担者 |
橋爪 章仁 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70294147)
森島 洋太郎 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70028249)
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| 研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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| キーワード | 界面活性剤 / 球状ミセル / 紐状ミセル / 誘電緩和 / 蛍光異方性緩和 / 回転緩和 / 並進拡散 / イオン対 |
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| 研究概要 |
界面活性剤は水溶液中でミセルと呼ばれる分子集合体を形成する。ミセルは柔軟性に富んだ微細な構造物で、添加剤の有無や温度、濃度の変化で、その形態を球状から紐状へと変化されることがある。本研究ではイオン性の界面活性剤をはじめ、アミンオキシド系のヘッドグループを有する中性の界面活性剤が水中で形成するミセル中で生じる分子運動やミセル自体の運動を広範囲の周波数域あるいは時間域で測定し、ミセル系に存在する全ての緩和モードを明らかにすることを目的とした。
1M〜20GHzの高周波数域の緩和モードの測定には誘電緩和測定法を用いた。誘電緩和測定法は電気双極子の存在が敏感に検出され、永久双極子の場合はその回転緩和時間が、誘起双極子の場合は誘起に必要な時間が正確に測定される。カチオン性の界面活性剤の臭化セチルトリメチルアンモニウムは水溶液中で球状のミセルを形成するが、ミセル中でセチルトリメチルアンモニウムイオンと臭化物イオンがイオン対を形成し、それが約1ナノ秒程度の回転緩和時間を有していることが見い出された。このイオン対が有する双極子モーメントの大きさからイオン間の距離を見積った値は、ヘッドグループがミセル表面で占有する面積から求めたものと妥当な一致を示した。さらに、ドデシルジメチルアミンオキシドの水溶液に臭化素水を添加してヘッドグループを徐々にイオン化すると、中性の界面活性剤が生成するミセルからイオン性の界面活性剤の形成するミセルへと変化する過程が詳細に追跡できた。中性状態のミセル中でアミンオキシドが有する双極子モーメントの大きさはトリメチルアミンオキシドのものとほとんど同じで、その緩和時間は0.1ナノ秒程度であったが、イオン化度を上げると双極子モーメントの大きさはセチルトリメチルアンモニウムイオンと臭化物イオンが形成するイオン対のものと同程度になり、緩和時間も大幅に伸びることが明らかになった。
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