研究課題/領域番号 |
11440210
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
手老 省三 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (80111318)
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研究分担者 |
生駒 忠昭 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (10212804)
秋山 公男 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (10167851)
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キーワード | 三重結合共役分子(ポリイン) / フーリエ変換EPR測定 / 励起三重項状態 / 電子スピン密度 / ジフェニルポリイン |
研究概要 |
三重結合供役分子(ポリイン)の反応性の制御因子として重要な三重結合の数と末端置換基の効果を明らかにするため、本年度は次の系について系統的な研究を行った。 1.ジフェニルポリイン(三重結合数n=2〜6)の励起三重項状態における電子状態を決定し、電子スピン密度とπ_xπ^*_x、π_xπ^*_y間エネギー差を求めた。 (1)パルスレーザーと同期したフーリエ変換EPR測定によりポリインの超微細結合定数を求め、これから三重結合数の増加と励起三重項状態における電子スピン密度の変化の関係を明らかにした。これらの実験は、極低温で行った。 (2)りん光スペクトルとその偏光度および励起スペクトルから、最低励起三重項状態は、n=2〜6のポリインについて、B_<1u>(ππ^*)であることを決定した。 (3)理論計算による基底状態と励起状態の電子構造について計算を行った。ポリインは励起状態が隣接しており、これらの状態間相互作用と反応ポテンシャル間の関係について、実験結果と対応させて明らかにした. 2.フェニルポリイン(誘導のおける)のπ-HO水素結合に対する光励起の効果。 フェニルブタジイン誘導体が、低温剛体マトリックス中での光照射により、りん光強度が10倍以上増大することを見出した。マトリックス依存症などから、励起状態におけるコンフォメーション変化に由来することを明らかにした。
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